ビートライダーズ編
第8話 龍玄vs斬月! 兄弟と知らず……
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(白いアーマードライダー……兄さんかもしれない人)
ゆっくりと。ブドウ龍砲を構える龍玄。
『――行くぞ』
白いアーマードライダーが動いた瞬間、龍玄はその足元をブドウ龍砲で撃った。土煙が舞い上がる。その隙に龍玄は碧沙を強く押し出した。
『隠れてるんだ!』
「は、はいっ」
碧沙が近くの木の幹の陰に回った。
直後、白いアーマードライダーが土煙から飛び出し、龍玄に斬りつけた。龍玄は斬撃をブドウ龍砲で辛うじて受け止めた。
白いアーマードライダーの装備は、明らかに近接戦を想定しての剣と盾。一方、龍玄の武器は銃と、装甲をキウイにすれば撃輪。どちらにせよ不利に変わりはない。
『やけに慎重だな。だが容赦せんぞ!』
次第に白いアーマードライダーの攻撃に肉弾戦も加わり、いよいよ龍玄もその身が危うくなってきた。
ブドウ龍砲を撃つ。だがそれはメロンディフェンダーに阻まれ、逆に無双セイバーから銃撃を食らった。
起き上がろうとした龍玄の喉元に、ひたりと、無双セイバーの剣先が突きつけられた。
『何故俺を観察しようとしたかは、後でじっくり聞き出してやる。眠れ』
白いアーマードライダーが無双セイバーを振り被った。
「やめて!! 貴虎兄さん!!」
刃がぴたりと止まった。次に視界に翻ったのは、色素の薄い直毛。
(碧沙!? バカ、何でこんな場面で出てくるんだよ! まだ兄さんか確信できる材料がないのに)
叫びたかったが、ダメージのせいで声が出ない。
『碧沙――? どうしてお前がここにいる』
――その一言で充分だった。
(兄さんだ。この人は確かに呉島貴虎だ!)
『いや――今はいい。話は後で聞く。そのモルモットは連行しなければならない。どけ』
「どかないわ」
『庇うのか。そいつは社会のクズだ。無軌道で、社会に貢献する気もない、どうしようもない連中の一員だ』
龍玄は奥歯を噛みしめた。反論してやりたい。みんなただ未来が不安なだけなのだと。どんな大人になるかを手探りで探しているだけなのだと。
「この人を社会のクズと言うなら、わたしだってクズよ。だってわたしもビートライダーズだもの」
ここで初めて白いアーマードライダーが動揺を表した。
『……お前が? 碧沙、急に何を言って』
「兄さんに隠れてストリートダンスをやってたわ。勉強より、将来を考えるより、ずっとずっと楽しかった。兄さんが切り捨てろって言った無駄が、わたしには宝物だった。そう思う人たちが社会のクズなら、それを理由にこの人を斬るなら、どうかわたしも一緒に斬り捨ててください」
ああ、と光実は嘆息した。――泣きそうだ。
すると、白いアーマードライダーが何かに気
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