羨望 -エンヴィ-part1/ウエストウッド村にて
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がボロボロにされていた。証拠に彼が常に整えていた髪が見た目からしてひどいぼさぼさヘアーに変貌していた。
「やっぱりそうだったのね!!やっぱり私の目に狂いはなかったのね!!」
ルイズがギロリ!と目を光らせながらテファを睨むと、テファは「ひぅ!」と怖気ついて悲鳴を上げた。しかし、何かルイズが誤解をしていることは理解できたので、何とか勇気を出して弁明を試みた。
「ご、誤解です!私はただ彼が目を覚ましたのを確認しただけで…」
しかし、完全に頭に血を登らせていたルイズはテファの言葉にちっとも耳を傾けようとしない。
「誤解ですって!!じゃあ何!?私の見たのは嘘だったって言うの!!そんなに嘘だって言うのなら私が確かめてあげるわよ!」
「「何ぃぃ!!」」
ルイズの口から衝撃的な言葉を発せられた途端、サイトとギーシュは鼻っ柱が一気に充血したのを感じた。まるでくノ一のようにテファの背後に回り込んだルイズは、乱暴に彼女の豊満な胸をもみ始めた。
「ひゃああああ!!止めてくださいいいいい!!」
「常識ってもんがあるでしょ!デカけりゃいいってもんじゃないでしょ!この!このこの!!こんなの胸じゃないわ!胸に化けた怪獣か何かに決まってるわ!」
抵抗するテファと、彼女の胸をもみまくって暴走を続けるルイズ。サイトは鼻を押さえながら鼻血をとめるのに必死だった。ギーシュの場合だと、幸せそうな顔のまま気絶していて使い物にならない。
と、ここでさらに問題が発生した。あまりにもルイズが暴れ、テファが抵抗を繰り返し、激化の一途を辿った果てに、テファの帽子が取れてしまった。彼女が室内にも拘らず帽子を被っていた理由は、自分がエルフの血を引く証である、先の尖った耳を隠すため。ルイズが暴れるあまり帽子が取れてしまったため、ついに彼女の耳が露わになってしまった。
「あ、あなたエルフ!!?」
そう言ったのはキュルケだった。これについては暴れるルイズはもちろんだが、ちょうど目を覚ましたギーシュも、タバサも声に出さなかったが驚いていた。これを見て、性格的にも凝り固まりすぎたルイズは杖を抜いた。それを見て、テファは先ほどとは明らかに違う恐怖を覚え、そしてエルフの血を引くゆえに自分を恐れるルイズを見て悲しそうに目を伏せた。
「ま、待てよルイズ!いきなり杖を出してどうしたんだ!?」
明らかにテファに向けて杖を向けていたことに気づいたサイトはテファの前に立ち、杖を掲げるルイズの右手を捕まえた。
エルフとは、サイトにとってゲームや小説の世界に存在した種族がリアルになった程度にしかとどめていなかった。悪の宇宙人をたくさん見てきたことはあるが、一部例外を除いてウルトラマンは人間の味方をしてくれていたおかげもあって、人間じゃない存在が必ずしも敵だとは考えなかった。しかしルイズの場合は違う。
「離して!エ
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