暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第八話
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してその人物は、顔を上げると、儚くて、哀しげな笑みを浮かべて、言った。

「やぁ、みんな。久しぶり」
「――――ユウキ」

 シウネーは、その名前を呼んだ。

 もう一度会おうと誓った相手だった。その望みは、思ってもいないところで果たされた。

「り、リーダー?リーダーもどこかの仮想世界からやってきたのですか?」

 おどおどと質問するのは、丸メガネのロングスピア使い、タルケン。そんなはずはないのに、混乱しているのか、そんな問いを投げかける。

 けれども、シウネーは直感していた。そんなわけないと。むしろ、この出会いは最悪の物だった。仕掛けた人間――――いや、《そんなこと》ができるなら、人間でない存在かもしれない。

 そう――――たとえば、《神》。

「違うよ」

 シウネーの予想通り、ユウキは静かにその首を振った。

「ボクは、守護者(ガーディアン)だ」

 そう言って、ゆっくりと、剣を構えるユウキ。その本数、二本。片方はかつてのユウキの物によく似た、漆黒の剣。もう片方は、目もくらむような純白の剣。黒い方には赤、白い方には青の宝石がはまっている。その趣はよく似ていた。《夫婦剣》、という言葉が頭に浮かんだ。

 ――――《二刀流》!

 ――――けどなんで。ユウキは片手剣使いのはず……。

 そんなことを、のんびりと考えている暇はなかった。

 ユウキの二刀の切っ先が、ゆるり、と動いた。それが指し示すのは、かつての仲間たち、《スリーピングナイツ》。

 それは――――彼女が、《敵》としてこの場に現れたのだという、最悪の再会を指し示すものだった。

「ボクを蘇らせた存在達を守る――――《白亜宮》の守護者。《絶剣》ユウキ・イクス・アギオンス・レギオンポーン。君たちの敵だ」

 二刀が輝く。それはかつての彼女が持ちえず、知りえなかった技。シウネーもまた、この時その名を知らなかった。

 だがその技は、確かにシウネー達の世界に存在した。

 《二刀流》ソードスキル、《ダブルサーキュラー》。
 
 かつて仮想世界の鋼鉄の城を解き放った漆黒の勇者が、何度も放った高速の剣技。

 其れすらも越えた、仮想世界に置いて最速の素早さを誇る絶技として、その技が放たれた。

 ユウキの姿が掻き消える。その存在を視認できない。『かつて』の彼女をはるかに上回る、想像を絶するほど恐ろしい素早さだ。

「っ!?」

 シウネーの腕を衝撃が貫く。そのまま、胴にも一撃。赤熱。斬られたのだ、と悟るまでに数秒を有した。

「くはっ……!?」
「シウネーさん!」

 壁役のテッチが叫ぶ。ようやく皆の驚愕も落ち着いたのか、それぞれが傷を負ったシウネーを守るように陣形を固める。

 だ
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