第十二話
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いのに相手からしたらその突きが三連撃のように見えてしまう超高速の突き技もある。こちらの技名は『三連星』……まんまやな。
ご先祖さまはこの二つの技だけで大会を制覇しとった。
……いや、ワイもそんなのは伝説やろうと思っとったんやけど、調べたら確かに優勝しとった。
完全に人間を辞めとるなって思ったわ……ま、ワイも充分人間辞めとると思うとるけどな。
そしてワイはこれらの技を複合した奥義を会得した。
「さぁて……黒髪、これで決めさせてもらうで?」
ワイは腰を低くして、槍を地面と水平にするように構える。
「な、何をしてきやがる……」
黒髪は白と黒の剣を構えながら少しずつ後ろに下がる。
まあ、構えが初心者やな。なっとらん。隙だらけや。
そんなんで……ワイを倒せると思ったら大間違いやで!
ワイはまず槍の持ち手の部分で黒髪の体を高く打ち上げる。
「がっ!?」
そして自身の魔力を操作して空中に一瞬だけ作り出した足場を使って打ち上げた場所まで跳ぶ。
「くそがっ!」
黒髪は何とか反撃しようしているのが目に見えるが空中である為に何も出来ない。
「それじゃ……終わらせようか!」
ワイは力場を使って一気に加速し、通り過ぎる瞬間に三連星を叩き込む。
それを三度繰り返す。
「がああぁぁぁぁ!?モブの分際でぇーーーっ!」
「超加速の十連撃……トドメは、これで終いや!」
「十連・剣王舞!!!」
そう叫び、槍の石突きの部分で鋭い突きを喰らわせる。そのままの勢いで黒髪は地面に激突する。
「………………………」
どうやら今の衝撃で気絶したらしい。
「この程度で気絶するって……どない鍛え方しとんねん……あ、鍛えとらんかったのか、納得や」
ワイは虎王を肩に担ぎながらそう呟く。
「リューセイ!?」
赤い髪の子が黒髪に駆け寄る。
「貴方、こんな事してただで済むと思ってるのっ!?」
「いや、まずはそこにいる黒髪に言えや……まあ、聞く耳持たへんのやろうけど」
ワイはそう結論づけてイッセーと白い鎧の奴の戦いを見守る。
勝てや、イッセー……お前を負かすんは、ワイしかおらへんのやから……!
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