第5話〜ケインと賑やかな仲間たち〜
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、口を滑らせてしまったケインの一言でその気も失せたようだ。どうやらケインは無自覚に空気をバッサリ切ってしまうのが得意なのかもしれない。リィンが教官も列車に乗り込んだ理由を尋ねると、始めだから補足説明が必要になるかもしれないので宿のチェックインまでは付き合うとのこと。ラウラが「B班に同行した方が良かったのではないか?」と全員が聞きたかったことを質問するが、メンドクサそうの一言でB班は斬られてしまった。
「あの二人が険悪になりすぎてどうしようもなくなったらフォローには行くつもりだけど」
(険悪になると分かっててあの班分けにしたみたいね・・・)
(完全に確信犯だな・・・)
(流石は教え子を突き落した教官。露骨に地味な嫌がらせをするよな)
まさかアークスの戦術リンクを応用し、各々が思っていることを繋げてサラ教官をディスる羽目になるとは思わず、アリサ、リィン、ケインの三人は見合って苦笑した。
「む、何よ?その顔は」
「何でもありません」 「何も言ってません」 「問題ありますん」
「最後の一人だけ返答に問題があるけど、ま、あたしは気にしないで話を続けてちょうだい。ちょっと徹夜だったから悪いけど寝させてもらうわ。ケインは隣で肩を貸しなさい」
「お断りです」
「君とアレスの実技テスト、まだ評価つけてないのよね〜♪」
「やらせて頂くに決まってるじゃないですか」
サラ教官の一言で態度を一変させたケインは、通路を挟んだ座席で教官の隣に座り、目的地に到着するまで肩を貸し続けるのだった。ラウラから尖った視線を感じてやっぱり嫌われてるのかなと彼が思ったのは、語るに及ばないだろう。
(あんなに快く引き受けて。ケインの痴れ者!・・・何故、私はこんな気持ちになるのだ)
(そんなことを考えていただなんて、ラウラも乙女ね)
(ど、どうして私の考えていることが!?)
(戦術リンクの応用みたいだよ)
(なるほど、納得した。そなたの仕業か・・・)
(わわわっ、違うよ!)
ケインとサラ教官の傍らで各々が考えていたことを、彼が知る由もなかった。
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