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閃の軌跡 ー辺境の復讐者ー
第5話〜ケインと賑やかな仲間たち〜
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済ませて欲しい」

「すまない。もうちょっとだけいいかな?綺麗なものには、できるだけずっと触れていたいから」

「・・・ぅぅ・・・・・・」

と、終いには笑顔でこんなこと言ってしまうケイン。恥ずかしい台詞を真っ向から受けたラウラは、赤面しながら彼にされるがままになってしまっている。

「こういう台詞は・・・流石にちょっと」

「ふう、聞いてるこっちが恥ずかしくなってくるわね」

「これ全部無自覚で言ってるんだよね。あはは、ケインは(ある意味)凄いや」

他の三人は、そんな光景を目の当たりにして口々に感想を呟いていた。
ラウラの頭をひとしきり撫でた後、満足したケインは、その手をどける。

「あっ・・・」

「あはは。ひょっとして、名残惜しかったりするのかな?」

「エリオット?」

「な、何でもないよ!?何でも」

「はは・・・えっと、ケルディックのおさらいをしたいんだがケイン、頼めるか?」

リィンに突然ケルディックの説明を頼まれたケインは少々驚いた顔をしたが、二つ返事でOKし、淡々と説明し始める。

「交易町ケルディック。帝国東部クロイツェン州にあって、大穀倉地帯の中心に位置する交易が盛んな町だ。大陸横断鉄道の中継駅もあるから帝都と公都バリアハート、加えてクロスベルをも結ぶ中間地点としても知られている。農作物は言わずもがな、バリアハート産の宝石や毛皮、諸国の様々な輸入品などがあって、毎週開かれている大市はかなりの賑わいになるそうだ。また、今年から四大名門によって各州で施行されている『臨時課税法』、俗に言う増税法だな。これによって商人は苦汁をなめさせられているはずだ。最近、夜間に大市の倉庫が荒らされるという事件が発生しているらしいけど・・・増税法のせいかもしれないな」

「へぇ、ずいぶん詳しいんだな。でもどうしてその倉庫荒らしの原因が、増税法だと思うんだ?」

「簡単な話だよ。生活が苦しくなった商人たちが、大市の利益独占を狙ったんじゃないかな」

「なるほど・・・」

「・・・ケインって賢いのかアホなのか、分からなくなるよね」

「それは、褒め言葉なのか?」

エリオットのちょっと辛辣な賞賛に、軽く肩を落とすケイン。
そんな様子を正面で見たラウラが慰めてくれた。

「ありがとう、ラウラ」

「う、うむ。クラスメイトとして当然のことをしたまでだ」

微笑を浮かべてお礼を言うケインとそれを見て頬を緩めるラウラであった。

「あら、いい感じに青春してるわね。あたしも混ざりたいぐらいだわ」

「あっ、オッサ・・・サラ教官」

「・・・今のは、聞かなかったことにしてあげるわ」

「はい。失礼しました」

突如現れたサラ教官はケインとラウラを茶化しに入るが
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