暁 〜小説投稿サイト〜
第四真祖一家が異世界から来るそうですよ?
YES!ウサギが呼びました!
第五話 「白夜叉」
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格持ちか?」

「いえ、そうは思えません。神格なら一目で分かりますし」

「ふむ・・・・・・そうか(どういうことじゃ?もう一人の小僧からは微かに神格を感じとれる、それに黒ウサギが気ずかないじゃと・・・・・・?)」

少し考え込む白夜叉。

普通なら、神格なしの存在が神格持ちに勝つには元々の種族の力の差がとんでもないことになっている場合しかあり得ない。人間と蛇にそこまでの差は無い、だからこそ白夜叉は驚いた。
そして神格持ちを目の前にして黒ウサギが感知できておらず自分が感知できているという矛盾もでてきた。

実はこの神格の希薄なのには古城の真祖になるプロセスに幾つかの問題があったからである。

そもそも、『第四真祖』とは3人の真祖が“天部”(古代超人類とも言う)と共に“聖殲”と言う戦いのために設計した、『世界最強の吸血鬼という生体兵器』である。本体である“呪われた魂”と12体の眷獣の器である12人の“焔光の夜伯”に分割封印されおり、活動と休眠を繰り返してきた。
そのため真祖の強大な力と神格に起因する固有堆積時間(パーソナルヒストリー)を第四真祖は他者から搾取することで力を得ていた。

しかし古城は元々、普通の人間であったのだが、テロ襲撃を切っ掛けに先代の“焔光の夜伯”(カレイドブラッド)であるアヴローラと肋骨を交換して“血の従者”となった、その後“原初のアヴローラ”を倒した際に第四真祖の“力のみ”をアヴローラから受け継いだ『新たな第四真祖』となった為、吸血鬼の強大な力を使うのに必要である固有堆積時間(パーソナルヒストリー)が圧倒的に不足していたのである。

固有堆積時間(パーソナルヒストリー)とは、『ある存在が生み出されてから現在まで経験してきた時間の総和』であり魔術的には個人の歴史そのものである、そのため為、『新たな第四真祖』である古城はまだまだ『個人の歴史』が浅く神格も希薄になってしまうのであった。

もっとも眷獣を使用する際は分割されていた12体の眷獣の器である12人の“焔光の夜伯”個々の固有堆積時間(パーソナルヒストリー)も合算される為、眷獣も使え、神格がしっかりと確認できるようになるのだが。

その思考を断ち切るかのように、黒ウサギが質問した。

「白夜叉様はあの蛇神様とお知り合いだったのですか?」

「ん?知ってるもなにも、あれに神格を与えたのは私だぞ。もう何百年にもなる話だが」

そのセリフに反応する三人。

「へぇ〜、じゃあお前はあの蛇より強いわけだな」

十六夜の目が獲物を見つけた狩人の目になる。

「当然だ。私は東側の『階層支配者』だぞ。この東側の四桁以下では並ぶものはいない、最強の主催者だ」

「つまり、貴女のゲームをクリアすれば私たちが東側最強ってことになるのかしら?
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