暁 〜小説投稿サイト〜
第四真祖一家が異世界から来るそうですよ?
YES!ウサギが呼びました!
第五話 「白夜叉」
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皆さんはコミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しないと」

「そういうことじゃねえよ黒ウサギ。この喧嘩はコイツらが『売って』、ヤツらが『買った』。それに俺が手を出すのは無粋だってことだよ」

「・・・・・あぁもう〜、好きにしてください」

肩を落とし困り果てる黒ウサギであった。

しばらくして黒ウサギは気を取り直して全員に切り出した。

「そろそろ行きましょうか。皆さんを歓迎するためにを色々準備をしないといけませんし・・・・・・」

「いいわよ、無理しなくて。私達のコミュニティってそれはもう崖っぷちなんでしょう?」

「そこまで気を遣わなくても大丈夫」

黒ウサギは驚きながらジン君を見る。すると彼の申し訳なさそうな顔を見て何かを悟ったようだった。

「も、申し訳ございません。皆さんを騙すのは気が引けたのですが・・・・・・黒ウサギ達も必死だったのです」

「崖っぷちじゃ〜必死になるよね」

「ですが、それで相手を騙していい事にはなりません」

「まぁ〜事情はどうあれ、雪菜の言うとおりだよな」

「「申し訳御座いませんでした!!」」

古城と雪菜の言葉に土下座をするジンと黒ウサギであった。
このままでは話が進まないとばかりに飛鳥が話しを進める。

「土下座はもういいわ。私は組織の水準なんてどうでもよかったもの。春日部さんと零菜さんはどう?」

「私もあんまり気にならないかな」

「私も怒ってない。そもそもコミュニティがどうの、というのは別にどうでも・・・・・・あ、けど」

春日部さんが何かを思い出したようすだった。

「どうぞ気兼ねなく聞いてください。僕らに出来ることなら最低限の用意はさせてもらいます」

「そんな大それたものじゃないよ。ただ私は・・・・・・毎日三食お風呂付きの寝床があればいいな、と思っただけだから」

「あ〜お風呂には入りたいよね!」

それを聞いたジンの表情が固まり、その理由を察した耀と零菜が慌てて取り消そうとしていたが黒ウサギが嬉々とした顔で答えた。

「水に関しては問題ありません! 十六夜さんが大きな水樹の苗を獲得してくれたので、水路を復活させることが出来るようになりました!」

「やった!!お風呂に入れる!!」

喜ぶ零菜に飛鳥も安堵の声を上げる。

「私達の国では水が豊富だったから毎日のようにはいれたけれど、場所が変われば文化も違うものね。今日は理不尽に湖へ投げ出されたから、お風呂には絶対入りたかったところよ・・・・・・そういう意味では十六夜君に感謝しないとね」

「そう言ってもらえると取ってきたかいがあったな」

飛鳥の言葉にまんざらでもなさそうに笑う十六夜であった。

「あう・・・・・・そ、それは黒ウサギの責任
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