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無欠の刃
下忍編
君麻呂
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 敵を前に悠長なことだとだと自分でも思いながらも、カトナはあえて危険な賭けに挑む。
 ハイリスク、ハイリターン。けれど、リスクのほとんどはサスケによって軽減されているからと、カトナは危険な賭けに無謀に挑む。

 「その状態でのチャクラの使用は、寿命を縮める。最悪、死ぬぞ、って」

 白の瞳孔が開き切り、次の瞬間、カトナに飛び掛ろうとしたが、サスケがその前に割り込み、攻撃を防ぐ。カトナはそれに一切の視線をよこさず、そのまま言葉をつづけた。

 「そいつ、死ぬよ」

 その言葉に、再不斬の体の動きが一瞬鈍くなる。
 予想通りだと、内心で笑ったカトナは、九尾のチャクラを一気に引き延ばす。
 ナルトが見逃さず、そこに追撃を仕掛け、再不斬の巨体が、首切り包丁と共に飛ばされる。普段のナルトならば、再不斬を飛ばすほどの力は持たないが、しかし、今の状況では違う。
 九尾のチャクラが、視認できないけれど、漏れている。
 体をチャクラが満たして、うまくチャクラコントロールが出来ないナルトでも、筋力が飛躍的に上昇する。
 そしてそれは、ナルトだけではない。

 カトナの尾が伸び切り、再不斬を橋に縫いとめさせる。

「再不斬さん!?」
「…武器、捨てて。両手、上」

 白はその言葉にすぐさま持っている苦無とセンボンをその場に置くと、組んでいた両手を上にあげる。カトナはその様子に満足そうにうなずくと、再不斬が持っていた首切り包丁を無理矢理剥ぎ取る様にして奪い、サスケにむかって投げると、言う。

 「…それ、助けてあげよっか?」

 カトナのその言葉に、再不斬と白が目をむいて、サスケはカトナを一瞥する。
 どうするきだと、言葉に告げずに尋ねるサスケに、カトナは君麻呂の前にかがみこむ、再不斬に視線を向けた。

 「私なら、そいつを直せる。あんたも、有能な道具を今捨てたくはない。でしょ?」

 その言葉に、再不斬は舌を打ち、黙り込む。
 カトナの予想では、君麻呂も白も、彼と白が思っている以上に、再不斬には『有能な道具』。それか、大切な物として認識されているのだ。彼はそれを自覚しているが、気づかないようなふりをしている。
 そうなのだろう。じゃなきゃ、再不斬が手を止める理由がない。君麻呂が死ぬと聞いて動揺した、彼は百戦錬磨の忍びなのに、それなのに、たかだか一人の死で動揺したのだ。それなりに大事なのだろうとは予測できる。
 二人は気が付いていないが、再不斬もうまく隠し通せているが、しかし、カトナはそれを見抜き、交渉に踏み込む。彼が頷きやすい様に、わざとらしく理由をつけ、納得しやすい状況を作る。

 「道具は使い切ってこそ。こんな血継限界、今失ったら損。長い目で見れば、この道具は生かした方がいい、でしょ?」

 その
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