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Fate/EXTRA〜もう一人のアーサー王〜
付きまとう物
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と呼ばれるサーヴァントに攻撃を仕掛けた、と言うのが妥当だろう。こんな良い人に対して酷いことしたなぁ…。俺はその男子生徒から端末機を受け取ると深々と頭を下げた。

「あ、ありがとう!それとごめんな…俺のサーヴァントが迷惑かけて!」

すると、その動きにフッと相手は微笑んだ。

「いいえ、気にしてませんよ。では、僕はこれで」

レオは俺に背を向けると、ゆっくりと歩き出した。後ろに立っていたアーサーもこっちをチラッと見ると霊体化もせずレオの後ろをついて行き始めた。

遠ざかっていくレオの背中を見ながら、俺はこのまま黙って彼を行かせて良いのだろうか?と困惑した。黙っているのは俺自身が許せない。しかし、だからって何を言う。考えろ俺…何でも良い…何か一言…アイツの記憶の片隅でも良いから覚えてもらえるような一言は…。

しかし、考えている間にレオが階段を上ろうとしていた。

「待ってくれ!!」

ついとっさに口が出た。レオは足を止め、こっちに視線を移していた。

「何ですか?まだ何かありますか?」

その問いに少しばかりパニック状態になるが、冷静さを保ちつつ、レオに言いたい事をハッキリと言う。

「俺の名前は白羽 優!!お前の名前は!?」

その言葉にレオは少し口を開けていたがすぐにその口から笑みが零れた。

「僕の名前はレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ。レオと呼んでくれて構わないですよ」

レオはそう言うと階段を上がって行った。とにかく、これで言いたいことは言えた。後はセイバーだ。あのアーサーと呼ばれるサーヴァントとはどのような関係なのかを知らなくてはならない。そう思いながら彼が階段を上がって行くのを見届けると言峰神父が不快な笑みを浮かべて近寄ってきた。

「この場を執りしきる私としての立場から言うのもなんだが、面白い物を見させてもらった。本戦を勝ち残ればいつかはレオと勝負ができる。その時まで精々頑張りたまえ」




言峰神父はそう言うと、そのまま歩いてどこかへ行ってしまった。残された俺はこれから何をすれば良いか分からないでいた。セイバーの今の精神状態でアリーナに行くのは無理そうだし、部屋に戻ってセイバーが元に戻るのを待つのも時間がかかるし…。

はぁ…と溜め息を吐いて頭を掻いた。

『すまないマスター。オレのせいで……そんなに困ってるんだよな?』

すると、霊体化したセイバーが声をかけた。しかも、彼女の声から察するに意外とさっきの事を反省しているようだ。しかし、反省はしていてもやる動機が知りたい。なぜセイバーがあんな行動に走ったのか。

「なんであんな事したんだ?」

『……言えない』

「お前はアーサーを知ってるのか?」

『……言えない』

あくまで黙秘するか
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