九話:原作開始
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神を恨んで頂戴。」
っ!?この女、始めから拙者の神器を狙って……くっ!!
「余り動かない方が楽に死ねるわよ。それじゃあね、バイバイ。」
「ま……て……」
必死に女を止めようとするが女は拙者をあざ笑うように堕天使の羽を広げて飛び立って行ってしまった。あの女をこのまま野放しにしておけば一誠殿に被害がおよぶ可能性があると言うのに……体が動かない。
「拙者は……まだ…死ぬわけには……………」
だんだんと頭がぼんやりとしていき痛みも感じなくなってくる。
「遅かったみたいね……あなた大丈夫かしら?」
「あなた…は……?」
「部長、出血がひどいです、このままではこの子は……。」
「あなた、まだ生きたい?」
「は……い…………」
最後に紅い髪の女性にそう答えて意識は途絶えた。
「…………はっ!!」
目を覚まして見るとそこはいつもと変わらない我が家だった。
「……夢……だったんでしょうか?」
貫かれたはずの胸を触ってみても傷跡どころか痛みも感じない……やはり夢だったのでしょうか?
「……あ!?もうこんな時間に!!急がなくては!!!」
おかしい……明らかにおかしい、松田殿と元浜殿が明らかに成人向けと思われる本を堂々と読んでいるのにあの一誠殿がお二方に危害を加えないなんて……絶対にありえないです。
これも拙者の夢なんでしょうか?
一誠殿の方をそっと確認してもいつものように腕を組んで眠るように目を閉じているだけ……一誠殿に何が起こったのでしょうか?
そのまま、もんもんとした気分で悩みながら授業を受けていると、いつの間にか放課後になっており、ほとんどのクラスメイトが帰っていたので仕方なく拙者も帰ることにした。
しかし……昨日の出来事は本当になんだったのでしょうか?拙者の夢にしては余りにもリアルでハッキリと思い出せる……それに一誠殿の不自然な行動……何か繋がってるのでしょうか?それとも――
「ほう、こんなとこで悪魔に会うとわな。」
え?拙者が悪魔?一体どういうことなんでしょうか?
「貴様誰の眷属だ?」
分からない、なぜ拙者が悪魔になっているのかも、誰に変えられたのかも分からない。
「答えぬということははぐれか、ならば殺しても問題あるまい。」
そう言うやいなや光の槍を飛ばしてくる男、それを横っ飛びに避ける、身体能力が格段に上がっている……やはり拙者は悪魔に……。
「ほう、中々やるな、ではこれはどうだ。」
今度は光の槍を三本に増やして攻撃してくる男、そっちがそう来るならば拙者も本気でいかせてもらいます。
『銀狼の牙発動。』
「ぬう!?神器か!!?」
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