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魔法薬を好きなように
第17話 伝説なんて知らないぞ
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トリステインは軍事同盟を結んでいるが、ゲルマニアが普通にくると思うかい?」

「そりゃあ、くるでしょうね」

「本当かい? 俺の考えだと、通例通りにラ・ロシェールから進行してくるんだと思うが、不可侵条約をやぶっての奇襲をかけられたとみるから、ラ・ロシェール付近の空海軍の船は壊滅で、地上軍がどこかはわからないが、やぶられるのは明日いっぱい。遅くても明後日には首都トリスタニアでの空船との攻防が始まると思う。そこで、ゲルマニアの斥候隊が参戦するだろうか?」

「アルブレヒト3世次第だと思うけど、ゲルマニアは本軍が整うまで斥候隊は偵察だけで、斥候隊が参戦をするのは、本軍がきてからだと思うわね」

「話をきかせてもらってすまなかった」

「どういたしまして。暇つぶしぐらいにはなったわよ」


うーん。問題はどこで戦っているかだな。ラ・ロシェールの手前か向こう側かで時間が1日は違う。ラ・ロシェールよりこちら側は、わりと船から人や馬を下ろせる場所は少ないので、ラ・ロシェールの向こう側に降ろすだろう。あとはラ・ロシェールがアルビオン空軍に制空権を握られたら、こっちはおしまいなんだよな。そうすると、首都で防衛線という手はあるが、不可侵条約を破ってくるようなアルビオンなら、首都に火薬詰めの樽を落としてくるとかするかもしれないってのは、ありそうだ。俺が思いつくんだから、国軍か魔法衛士隊の誰かが気がつくだろう。

どちらにしても判断材料が少ないから、望遠鏡でも作って首都の上空でも見れるようにするぐらいかな。部屋で望遠鏡つくりをしていたが、なかなか焦点をあわせることができなくて時間がかかっていた。

昼食や夕食時には食堂に集まるが、比較的陽気なのと、そうでもない場所がごく一部だがある。俺も聞かれるが

「俺って騎士見習いだったから、戦術上のことはそれなりにわかるけれど、戦略や政略上のことは、わかんないんだよなー。まあ、トリステインは他国よりメイジの割合が多いから勝つんじゃないかな」

っと、適当なことでお茶をにごしていた。しかし、夕食後にモンモランシーを部屋まで送っていったら、部屋の中へということで、テーブルの席についたところで聞かれた。

「貴方、食事のときの話って、本当のことを言ってるの?」

「そういえば、モンモランシ家って護衛隊をもっていたんだっけ?」

「私はあまりそっちはわからないけれど、ゲルマニアとの軍事同盟でアンリエッタ姫殿下が政略結婚なさられる直前で、アルビオンが不可侵条約を破って戦争をしてくるなんて、前代未聞のことぐらいわかるわよ。それくらいのことをしてくるのなら、ほぼ全力をもってくるんじゃないかしらって思うの」

「いや、全力ってことは無いから、それは安心していいよ」

「なぜ?」

「それはゲル
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