第17話 伝説なんて知らないぞ
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んだ。手のルーンのことを、話してもいいのかどうかというところだ。ジャックという相手自身に話すのは良いのだろうが、彼の主人であるモンモランシーとルイズとの間には、けんか友達なのか、気にかけるようにサイトへ忠告したりと、よくわからないところがある。そこでサイトとしては珍しく無難に
「ハワイってところで習った」
俺ははっきりしたフレーズは思いだせないが、どっかの『身体は子ども、頭脳は大人』ってやつか? お前はって。もしかして、単発でトライアングルの土ゴーレムをこわせる武器も、ハワイで習ったって言うんじゃないだろうな。おれも実践的なことはこっちで生まれてから習ったから、前世では、よくはわからないが、サイトは何らかの戦技訓練を受けているような気もする。
その後は、にぎやかといってもよい休み時間がもどってきた。クララとフラヴィの診察は
夏休みも近いので、クララはこのまま安定させて、フラヴィは安定するかの確認だ。モンモランシーも薬を減らしていき、ついに魔法薬を飲まなくて済むようになり、あとは数日間の様子見となった。
虚無の曜日の前日である今日は、ゲルマニア皇帝とアンリエッタ姫殿下の結婚式まで、2日後とせまった授業の開始時に、
「昨日アルビオンが、わがトリステイン王国に対して宣戦布告をしてきた。今日の授業は中止とする。魔法学院の外に出るのは禁止として、自分の部屋からも必要な時以外は出ないようにすること」
いわゆる禁足令、外出禁止だろうから、伝書ふくろうなども禁止されるだろう。この時期にトリステインにアルビオンが来たということは……過去のアルビオンからの戦争はいつもラ・ロシェールあたりだから、そこは無理として、ゲルマニアからトリスタニアまで早いのはともかく、本軍がくるまで最低5日ぐらいはかかるだろう。それまで持つかが勝負だろう。ただし、戦力の逐次投入は愚の骨頂だろうから、ゲルマニアがどう動くかだな。キュルケにでも聞いてみるか。っと、その前に
「モンモランシーは1人で部屋にいるかい? それとも話し相手ぐらいとしてならいけると思うけど」
「いいわよ。1人で」
「それでは」
みなゆっくりと教室からでていく中に、キュルケをみつけたので、
「ちょっと教室で話していけないかな?」
「あら何かしら」
「人が少なくなってからでどうだい?」
「教室ってことは、恋人とかっていう話じゃなさそうね」
「そう。だけど、あまり大勢には聞かれたくはない」
「まあ、暇になりそうだからいいわよ。それぐらいの時間」
人が減っていくなか、俺は教室の隅でキュルケと2人で、サイレントの魔法で周りとの音を遮断した。
「それで聞きたいことは、アルビオンとの戦争のことかしら」
「その通り。ゲルマニアと
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