暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜朱の戦士〜
最終話 Finale
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
日は既に地平線に吸い込まれるようで、酷く大きく見えた。
夕焼けが目を焼くほどに熱く、紅い。
エイリアは彼方を見遣り、かつて研究所だった、今は瓦礫の山でしかない場所を確認する。
彼女達はエックス達から通信を受け、ゲイトの秘密研究所にやって来た。
ゲイトに会いたい。
会ってゲイトに一言言いたいと思って来たのだ。
彼女の他にもシグナスやダグラス、アイリスの姿もあった。



































瓦礫の山には複数の影があった。
エックス、ルイン、ゼロ、ルナ…そしてゲイト。

ゼロ「取り敢えず終わったな」

夕焼けを見上げ、ゼロは呟く。

エックス「ああ、そうだな」

ゼロの言葉にエックスが答える。
ルインはルナに支えられたゲイトを見遣る。
ゲイトは意識を失っているが、もう取り返しがつかないような傷は負っていない。

ゼロ「…ゲイトを連れて帰るんだな?こいつはこの事件の元凶なのに……」

エックス「分かっているよ。彼が犯した罪は重い。でも、エイリアの同僚でルインの友人だと思うと…放っておけないんだ。彼にはこれから罪を償って欲しい。少しずつでもいいから…前に進んで欲しい」

ルイン「エックス…」

ルナ「……」

ゼロ「そうか…」

エックスは罪を犯した者にさえも優しい。
ゼロが微笑んだ時、エックスは不意に親友の顔を覗き込む。

ゼロ「どうしたエックス?」

エックス「あ、いや…ゼロに会った時にさ、俺は何て言おうかって考えてたんだ。“何で連絡してくれなかったんだ”って怒るか、“心配した”って悲しもうかって…でもゼロに会ったらそんな悩みは吹き飛んだよ」

ルイン「そうだね…私も言いたいこと一杯あるはずだったんだけどね。ゼロに会ったら言いたいこと全部吹き飛んじゃった」

ルナ「だな、俺も似たようなもんだし」

3人の笑顔にゼロも笑みを浮かべる。

ゼロ「心配をかけたな」

ルナ「お?丁度お迎えが来たようだぜ?」

彼女が指差した先にはエイリア達の姿があった。

エイリア「みんな、大丈夫?…あ、ゲイトなの…?」

彼女はエックス達に笑いかけて、それからゲイトに視線を落とした。

エックス「大丈夫。命に別状はない…君の同僚なんだろ?余計なことだったらすまない」

エイリア「ううん…ゲイト…よかった彼が生きていてくれて…ありがとうエックス」

彼女がエックスに向けて浮かべた笑顔は息を呑むほど美しかった。
彼女はいかにも仕事が出来る女性で、普段異性を寄せつける雰囲気が無いが、この笑顔はエックスどころかゼロ以外の男性が見惚れる程であった。

エックス「え
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ