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ハイスクールD×D〜魔王様は神殺しの使徒〜
プロローグ
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ール地方五大国、そのひとつであるレウィニア神権国。
 そこは水の巫女と呼ばれる神を崇める国であり、アヴァタール五大国随一の神権国家と呼ばれている。
 そんな神権国家であるレウィニアには、神権国家らしからぬ人物が住んでいるのは、今はまだ知る者は少ない。

「……これは」

 そして、その神権国家らしからぬ人物こと、世に悪名として知られる男こそが彼、セリカ・シルフィルだ。
 神殺し、彼を指し示す通り名として数百年前から現在に至るまで世の中の誰もが知っている存在。
 場所によってはなまはげのような扱いもされている彼が神殺しと呼ばれるようになった所以は彼の容姿にある。
 絶世の美女と呼んでも差し支えない美貌を持った女性と見紛うばかりの容姿だが、彼は間違いなく男である。しかし、そもそもその美貌を持つ肉体は彼の生来のものではないのだ。
 彼が神殺しと呼ばれるようになった理由がそれであり、彼はかつて女神アストライアと呼ばれる古神を殺し、その肉体を奪ったことから神殺しと呼ばれるようになった。
 つまり、彼は女神の身体を持つ男という事で、魔術を用いて肉体こそ男性体にしているが、その顔はそのまま女神の顔なので美女、と間違われるのが常なのだ。
 そんな彼がレウィニアの王都プレイアにある自宅……というか屋敷の庭にあるテラスに来た時、庭の片隅に転がっている“あるもの”を見つけた。

「……女?」

 そう、セリカが見つけたのは庭の片隅に倒れている少女の姿だった。
 珍しい黒髪をツインテールにした美少女とも言うべきその少女は、セリカの記憶を辿っても見覚えの無い人物であり、そもそもこんな近隣住民からは幽霊屋敷とまで言われているセリカの屋敷に、歴戦の戦士であるセリカに気づかれる事も無く侵入している事自体が異常だ。

「……エクリアを呼ぶか」

 結局、セリカ自身があれこれ考えても仕方が無いので、気絶している少女を抱かかえると、屋敷の中に入り、掃除をしているメイド……神殺しセリカ・シルフィルの使徒でもあるエクリア・フェミリンスの所まで運んだ。

「セリカ様、そちらの少女は?」
「庭の片隅に転がっていた。気絶しているようだから、空いてる部屋に寝かせたい」
「危険は、ございませんか?」
「俺とお前が居る時点で何とでもなる」
「かしこまりました……それでは2階の空き部屋を用意致しますので、申し訳ございませんが、セリカ様、そちらの少女をそのまま運んで頂いてもよろしいでしょうか?」
「わかった」

 エクリアが2階に上がるのに続くようにセリカも少女を抱えたまま2階へ上がり、エクリアが手早く用意した空き部屋のベッドに少女を寝かせると、用心の為に自室へ戻ってベッドサイドに置いてあった短剣を持って少女を寝かせた部屋に戻る。

『何事だの?』

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