暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百八十話    『幕間 ミゼ・フローリアンの出世街道』
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
のだろう?

「それを上の人達に見せたんですけど、ミゼさんの性格、収監施設でも絶えず積み上げてきた魔術の能力、ディルムッド・オディナを召喚、使役した能力……他にもありますがミゼさんは総合で見て部隊を率いる適性が高いことがわかったんです」
「私が、部隊指揮適性をクリア、していたの……?」
「はい。ですから収監施設から出所したら私の魔術修行と並行して指揮官部隊研修を受けてみる気はありませんか? ミゼさんならきっと立派な部隊長になれると思います」
「そ、そうかしら……? で、でも私なんかが……」
「ディルムッド・オディナとの約束を破るつもりですか?」
「ッ……!」

そのセリフでつい私はシホさんを鋭い目で見てしまったことは許されるだろう。
シホさんも申し訳なさそうな表情をしながらも、

「ディルムッドの事を出してしまってすみません。ですが、やる前から諦めるんですか? もう後悔はしないで前に進んでいくと決めたんでしょう? なら少しの可能性でもあるなら賭けてみませんか。あなたは期待されているんです」

私が、期待されている。
こんな犯罪者の私が期待されているのね。
魔術師としての腕も買われているのは確かにあるだろうけど、でも後ろ向きに考えてもまた約束を破ってしまいかねない。
なら後悔せずに少しの可能性にも賭けてみようかしら。
生きている限りは何度でも這い上がることはできるんだから。
それで私は考えがまとまって、

「わかったわ、シホさん。こんな私にも芽があるのならそれを育てていきたい。だからこれからも私を強くさせてちょうだい。どんな困難にも負けない強い心を身につけさせてちょうだい」
「はい。ミゼさんならそう言ってくれると信じていました」

それから私の部隊の隊長への道が開いた瞬間だった。
出所したら私は一生懸命勉強をして部隊指揮官研修を受けた。
そしたらなんと一発で合格できた。
それにはシホさんもすごく喜んでくれた。

シホさんもシホさんで様々な人との支援という名の交渉をしたらしく、下地はできていてすぐにでも魔術師を保護・育成・事件に対応する課、その名を『魔術事件対策課』が発足できる段階にまで出来上がっていたらしく、私はすぐに部隊長の座に収まっていった。
正直、こんなにうまくいっているのが不思議なくらいで最初の頃は夢ではないかと何度も思ったことだ。
でも、魔術事件対策課に入ってくる子達が増えていくうちにシホさんに教わった魔術の知識を私も教えることがいつの間にか出来るようになっていた事に驚くとともに、こんな私でもやればできるんだという自信にも繋がった。
そしてもちろんシホさんやアリサさん、すずかさん、士郎さんと言った知っている人達も魔術事件対策課の魔術師として入ってきてくれて、どんどん小規模だった魔術事件対
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ