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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story5 鼠人間
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って来た1匹の()()()の頭を人差し指で優しく撫でながら言った。

「あ、もう日が暮れ始めてる。」

窓の外を見てコテツが言った。空は鮮やかな水色からオレンジ色に変わろうとしていた。

「“記憶の宝石”も手に入れた事だし、そろそろ帰るとするか。」
「あい。オイラお腹ペコペコだよ〜。」

頭の後ろで腕を組みながらナツと、腹の虫が「グゥ〜」と鳴るお腹を両手で押さえながらハッピーが言った。

「ちょいっと待て。」

家を出て行こうとするナツ達をシンが止めた。

「お前等も、エメラの“記憶の宝石”探しを手伝ってるんだろ?」
「当たりメェの事聞いてどうすんだよ。」
「ちょっとイブキ。」

シンの問いにイブキが乱暴に答え、ルーシィが宥める。

「私達だけじゃないですよ。」
花時の殲滅団(ブルーム・ブレイカーズ)や、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔道士のほとんどが協力してくれてるんだ。」
「1人で探すより、大勢で探した方が断然良いからな。」

ウェンディ、グレイ、エルザの順に言う。

「“妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔道士のほとんど”、なんだな?」
「そうだけど、それがどうかし―――!まさか・・・!」
「シン、お前も・・・!」

鸚鵡返しのように聞き返すシンを不思議そうに見つめた後、ハッピーとアオイの顔がパァ!と明るくなった。

「俺も協力するぜ、“記憶の宝石”探し!」

シンは得意そうに鼻を擦った。

「ホント!?」
「あぁ。でも、旅を止める訳じゃない。」
「はっ?じゃあどうやって・・・?」

エメラが嬉しそうに聞き返し、頷いたシンの言葉にイブキは首を傾げる。

「旅の途中で見つけた“記憶の宝石”は、3ヶ月に一度ぐらいのペースで()()()に持たせてギルドに運んでもらう事にするよ。俺の()()()は、皆賢いんだ。な?」

シンの後ろにいる300匹以上の()()()は一斉に首を縦に振った。

「そういう事なら、頼んだぞシン!」
「おう!」

広げたナツとシンの掌がパァン!と軽快な音を響かせた。

「それじゃあな。」
「元気でね、シン!」
「旅、頑張ってねーっ!」

エルザ、ルーシィ、コテツの順にシンに向かって手を振る。

「皆によろしくなーっ!」
「チュー!チュー!」

大きく手を振り返すシンの後ろで、()()()も手を振り返していた。
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