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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story5 鼠人間
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お願いします!」
グレイ、ルーシィ、エルザ、ウェンディが言った。
「皆・・・」
エメラが申し訳無さそうに小さく呟き、スカートの裾をギュッと掴んだ。
シンはしばらく“記憶の宝石”を持ったまま放心状態になっていたが、
「・・・ぶっ、ぶはっ・・ぶはははははっ!」
「へっ?」
突然腹を抱えて大爆笑をするシンを見てナツ達はマヌケな声を出した。
「あはははははっ!だははははははっ!」
「ちょ・・ちょっと、シン・・・?」
「人が真剣に頼んでるって言うのに、大爆笑するなんて。」
笑い続けるシンを見てルーシィは目をパチクリさせ、シャルルは胸の前で腕を組む。
笑いすぎたせいか、シンの赤い瞳には涙が溜まっていた。
「ははは・・悪ィ悪ィ・・・ひひっ、だって・・似合わなすぎなんだよ。お前等が、頭下げるの・・・特に、ナツとグレイとアオイとイブキ・・・似合わねェ!だははははははっ!」
シンはまた大爆笑し始めた。
ナツとグレイとアオイとイブキは顔を見合わせる。
ようやく笑いが収まったシンは「ふぅ〜」と一度息を吐くと、
「仲間が困ってるのに、協力するのは当然の事だろ?なーに堂々と頭下げてんだよ。」
鼻で笑いながら言った。
「じゃあ!」
エメラの顔がパァ!と明るくなった。
「もちろん、この宝石はエメラに渡すぜ。」
そう言いながらシンはエメラに“記憶の宝石”を渡した。
「!」
エメラの脳裏に眩い光を放つ閃光がよぎった。
深緑色の屋根に白い壁の家。その家の中で、赤ちゃんが母親らしき人物に抱かれていて、父親らしき人物に頭を撫でられていて、5〜6歳ぐらいの女の子が赤ちゃんの右手を、3〜4歳ぐらいの男の子が赤ちゃんの左手を握っている―――――。
また脳裏に眩い光を放つ閃光がよぎり、5人家族の情景は消えた。
「エメラ?」
「どうしたんですか?」
「大丈夫か?」
心配そうに顔を覗き込んできたイブキ、ウェンディ、ナツの声で我に返った。
「また何か見たのか?」
「家族・・・」
「え?」
「深緑色の屋根の家に5人家族が住んでいて、お父さんとお母さんと、女の子と男の子と、赤ちゃんがいたの。」
問い掛けてくるグレイの瞳を真っ直ぐ見つめながら、エメラはゆっくりと今見た情景を言葉にして紡ぎ出す。
「もしかして、エメラの家族なんじゃ・・・」
「!!!」
バンリの言葉に一同は目を見開いた。
「もしバンリが言った事が事実だとすれば、女の子か赤ちゃんが、エメラだという事だな。」
「・・そういう事に、なるわね・・・」
エルザが呟き、ルーシィが納得したように頷いた。
「まぁとにかく、これで“記憶の宝石”は17個になった訳だ。」
「順調だね。」
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