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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story5 鼠人間
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「あんだけ人数がいれば大丈夫だよ。私達は、ここにいよ。」
「分かりました。」

花時の殲滅団(ブルーム・ブレイカーズ)は遠ざかっていくエルザ達の背中を見送っていた。





―マグノリアの街 商店街―

「ひゃあ!」
「何だ何だっ!?」
「ね、鼠だーーーっ!」
「きゃあああ!」

“記憶の宝石”を持った6匹の鼠達は商店街を駆け抜けていく。身体が小さい為、人の足の下を潜り抜けていく。

「待てゴラァァア!」
「ど・・どうしたナツ!?」
「顔(こえ)ェよっ!」
「スミマセン、通して下さーい!」
「急いでるんです!」

鼠を追うナツ達は人込みを掻き分けながら進んでいく。ナツの顔を見て街の人々は驚嘆声を上げる。胸が大きいルーシィやエルザ、エメラは人込みの中を進むのは一苦労だ。

「ハッピー!シャルル!飛んで鼠達を追ってくれーっ!」
「あいさーっ!」
「分かったわ!」

アオイが人込みを掻き分けながら肩越しから叫ぶ。それとほぼ同時に白い翼を広げたハッピーとシャルルが飛んでいった。





「ぷはぁ。」
「やっと出れた〜・・・」

商店街をやっとの思いで通り抜けたルーシィとエメラがその場に座り込む。

「ハッピーとシャルルは?」
「見当たらないよ。」

グレイとコテツが辺りを見回すが、ハッピーとシャルルはもちろん、鼠達の姿も見当たらない。

「あ。」
「どうしたバンリ?」

小さく声を上げたバンリを振り返ってエルザが問うと、バンリは静かに右手の人差し指で空を指差した。バンリが指差した方に視線を移すと、ハッピーがこっちに向かって飛んで来ていた。

「ハッピー!」
「シャルルはどうした?」
「今鼠達を見張ってもらってるよ。オイラが案内するから、着いて来て!」

そう言うとハッピーはくるりと方向転換し、ナツ達に背を向けると今飛んで来た道(航路?)を戻り始めた。ハッピーの後を追う為ナツ達も走り出した。





―とある空き家―

「あ、シャルル!」

ハッピーに案内されてやって来たのはとある空き家の正面。その空き家の窓を覗き込んでいたシャルルがウェンディの声に気づいてこっちに駆け寄って来た。

「鼠達はあの空き家に入って行ったわ。」
「中に誰かいるのか?」
「顔は見えなかったけど、男が1人。その男を取り囲むように、300匹以上の鼠がいたわ。」
「ヒィィ・・・!」

シャルルの言葉を聞いたイブキが情けない声を出す。

「んー・・・?」
「どうしたのルーシィ?」
「・・男で、鼠・・・何か誰かと似ている気がするのよ。」

左手の人差し指を頭に当てて考えるようにルーシィが呟いたのとほぼ同時に、ナツの鼻がヒクヒクと動いた
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