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ハイスクールGC×MB
序章
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かり易い嘘だ。

 確かに彼が日本神話側に所属しているのならばその調査の為に行動している様にも見えるが……現場での彼等の行動は明らかに調査している素振りは無く、その場から立ち去っているだけと見る者も多い。

(あの消失事件の真相に近いであろう……ガイスト災害に対応できる数少ない対抗手段。彼の価値は計り知れない……。彼を悪魔側に引き入れる事ができれば、私達の評価も……戦力も大きく跳ね上がるわ。そうすれば……お兄様も)

 己の眷属に対して不満も持っておらず……兵士(ポーン)の駒八つで転生した一誠も新たに眷族に加わった事で、今後大きく強くなれると思っていたが、それでも彼女の中に僅かに有った焦りの感情に対して、四季の持つ価値は酷く魅力的に映る。

「五峰四季くん! いえ、シキと呼ばせてもらうわ」

「勝手に呼ぶなよ」

「この町を管理している悪魔として命令するわ! 私の眷属になりなさい!」

『はぁ?』

 思わず彼女以外の全員からそんな声が零れる。丁度そんな時だった、

 突然の衝撃音が響くと共に後方に居た一誠が吹飛ばされる。それに気がつき、木場が彼を受け止め、リアス達が後方へと注意を向ける。

 そこに有るのは一つのクレーター。先程リアスが考えていた消失事件だ。

「最近噂になってる隕石か?」

「いや」

 一誠がクレーターを覗き込みながらそう呟くが、四季はガイスト・ギアを解除してクレーターへと近付いていく。

「違うな」

 ゆっくりとクレーターの中で立ち上がる人影……土煙の中で全貌を知る事の出来ないそれば、

(ったく、あいつ等が居ない時に、か。『ダークスパイダー』一体だけなのは幸いだな)

 蜘蛛を思わせるメタリックな姿をした人影はその場で跳躍し、クレーターの中から飛び出し構えをとる。

「っ!? 祐斗、小猫!」

 危険と思ったのか、リアスは素早く自分の眷属二人に指示を出す。だが、ダークスパイダーは剣を出現させたグレモリー眷属の騎士『木場 祐斗』の剣と戦車『搭城 小猫』の拳を避け、

「ガハァッ!」

 木場の顎にアッパーを打ち込み、背中に両手を叩き付けると同時に腹部に膝を打ち込む。そして、そのまま顔面を殴りつけ、反対側の壁へと殴り飛ばす。

「ッ!?」

 木場を一瞬で戦闘不能にすると小柄な少女である小猫の顔面を掴み床へと叩き付ける。だが、戦車の特性ゆえにそれを耐えてしまった小猫が反撃に出ようとして足を掴んだ瞬間、ダークスパイダーは彼女の腹部にスタンピングを繰り返す。

「かはッ!」

 続け様に繰り返される地面を砕く音……足から手が離れた瞬間、腹部だけでなく全身に叩き付けられるダークスパイダーの拳。

「おい」

 四季の声に反応し彼へ…
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