第八十七話 Gate
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
エックスとルインは遂にゲイトの元に辿り着いた。
2人のイレギュラーハンターは1人の天才科学者を目撃する。
肉眼で見た彼は以前、ハンターベースのモニターで見た時よりも更に邪悪さが増していた。
ゲイト「とうとう此処まで来たねエイリア」
彼はこの場にいない元同僚に話しかけた。
まるで彼女がこの場にいるかのように…。
ゲイト「君には昔から勝てなかった。君が常にトップだった」
ルイン「(……まるでライト博士とワイリー博士を見ているよう…)」
今のエイリアとゲイトに、ここにはいないアイゾックと、いつもエックスの身を案じていたライト博士が脳裏を過ぎる。
エイリア『っ…いいえ、あなたの方が何もかも上だったわ。私はただ課題をそつなくこなしていただけ。あなたは課題を守らなかった。たったそれだけのことだったのよ』
理解されず孤立した元同僚を彼女は必死に庇った。
しかしそれでも彼は挫折した。
結局のところ、彼に甘さを捨て切れないエイリアに対し、エックスは毅然とした態度でゲイトを見据え、言い放つ。
エックス「どんなに高い能力があっても正しく使われなければ意味がない。お前とエイリアの差はここにあるはずだ」
ルイン「ゲイト、それにね…レプリロイドだけの国家なんて出来ないよ。」
エックスに続くようにルインが言う。
更にハンターベースにいるイレギュラーハンター総監・シグナスも言葉を発する。
シグナス『その通りだ。人間もレプリロイドも共に不完全な存在。お互い助け合っていかないと駄目なんだ。そんなことはお前が1番よく分かっているはずだ。』
シグナスは厳然と言うが、ゲイトは本当に“分かっていた”かどうか…。
暴挙に出た今の彼にハンター達の言葉はまるで届かなかった。
ゲイトはエックス達を嘲笑う。
ゲイト「このボロボロの地球を救えるのは誰だ?人間は何にも出来やしない。シグマウィルスのせいでレプリロイドにも大きな犠牲が出た…。ですよね?お2人共」
手厳しい応酬であった。
現在の荒廃を招いた“一因”たるエックスとルインがぐっと詰まる。
シグナス『エックス、ルイン、気にするな』
エックス「大丈夫だよシグナス。」
すぐに持ち直してゲイトを見据える。
ゲイト「レプリロイドが不完全なことは認める。イレギュラーも発生する。だから僕の実力も正しく評価されなかった。しかし…そう思えるだけの自信が持てる物を造り出せたんだ!!」
瞳は狂気が光り、高ぶった感情が爆発する。
ゲイトはしばし狂気の笑いを浮かべ、ふっと声のトーンを落とした。
ゲイト「そう…1ついいことを教えてあげるよ」
ゲイトは言葉を切り、白衣から何かを取り出した。
エックスとルインからハッキリと見えなかったが、何かの
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ