暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth10-B嵐の前の安穏〜魔神の剣槍
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(やはり素っ気ないな・・・・)
主ではない私に様付けをする事に抵抗があるのか、それとも元より好かれていないのか、どちらにしてもあまり良く思われていないようで、ちょっとヘコむ。無言のまま案内されたクラウスの私室。彼女は扉をノックし、「殿下。オーディン様をお連れいたしました」と告げる。
室内から「ありがとう。入って頂いてくれ」と、クラウスからの返答。彼女が扉を開ける。思っていたより小さな部屋(オリヴィエの部屋より少し小さく質素か)の中、クラウスが私を出迎えてくれた。
「お待ちしていました。どうぞ、お座りください」
「ありがとう。それにしても、一国の王子を待たせるとは、私も偉くなってしまったな」
「元とは言えオーディンさんは一国の王だった方。実際に偉いではないですか」
「今は流れ者だぞ」
クラウスに倣って部屋の中央にある2つの肘掛椅子に腰かける。「では、私はこれにて失礼いたします」と一礼して去って行くメイド(何故か駆け足)。つい「私はあまり好かれていないのだろうか?」と尋ねてしまった。
するとクラウスからは「そのような事はないはずですよ」との返答。むぅ。扉へと向かい、僅かに開けて聞き耳を立ててみると、「きゃあああっ、オーディン様とお話ししちゃったぁぁああっ」さっきのメイドの声だった。
「やったじゃないっ」
「聞いて聞いてっ。オーディン様って、以前は一国の王様だったんですって♪」
「王族っ!? 通りで気品のある方だと思ったわ♪」
「あ、でもどうしよう。緊張してた所為で、冷たく思われたかも」
「あとで笑顔で御声を掛けてみればいいじゃない」
他のメイド達と話しているのが遠くの方から聞こえていた。嫌われているわけではなくて良かった。パタンと扉を閉め、席に着き、改めてクラウスと挨拶を交わした後、彼は私との間にある丸テーブルにアタッシュケースを置いた。
「ご所望の品ですよ、オーディンさん。武装に必要な部品、ようやく揃える事が出来ました」
「おおっ! ありがとうクラウスっ」
カートリッジシステム搭載のアームドデバイスの製作に必要な部品を、クラウスが用意してくれるという事で待っていたが、ようやく頂けるんだな。クラウスがケースを開け、中身を見せてくれた。デバイスの頭脳とも言うべきコア。
そしてカートリッジを装填するためのパーツ。フェイトの“バルディッシュ・アサルト”と同じ六連式リボルバー×2だ。「手に取っても?」と尋ねると、クラウスは「もちろんです」と快く許してくれた。
やはりコアは新品じゃないとな。それに、六連式リボルバー。このパーツは、どの上位騎士のデバイスからも手に入らなかった。だから注文したんだが・・・「良い品だな。期待以上だ」パーツを作ってくれた者には心底脱帽、そして
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