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アラガミになった訳だが……どうしよう
夫になった訳だが……どうしよう?
49話
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言われるとは思わなかったよ。うん、生きていると良い事もあるもんだね!!」
そう言ってイザナミは無数の黒い腕をカリギュラに差し向ける。それに気付いたカリギュラはハンニバルを痛めつけるのをやめ、一瞬でその場所から離れて腕を切り飛ばしていく。
速度、判断力共に並ではないが、それだけではイザナミの腕から逃れる事は出来ない。
「根の国応用編、形状は槍、密度は中程度、繰り返すこと三百、構え……」
カリギュラの周囲に捩じられ槍のように鋭い切っ先を持った黒い腕が展開され、カリギュラを全方位から囲み。
「放て!!」
イザナミの号令により刹那のズレもなく同時に槍がカリギュラ目掛けて放たれる。普通ならこれで終わるんだろうが、少々用心するとしよう。
両足と右腕を具足に変化させ、土煙の舞うカリギュラのいた場所に接近して拳を振るう。
「やっぱりか……」
どうやらカリギュラはイザナミの槍の内、顔やコアなどの重要な箇所に直撃するであろう槍のみを両腕のブレードで切り払い、それ以外は耐えることを選んでいたらしい。その証拠にその両眼はしっかりと俺を捉え、俺の拳を腕で受け止めているのだから。
しかし、このカリギュラは想定より厄介かもしれん。こいつ、力が異常に強い。下手に気を抜けばこちらが押し返されそうな程で、今のところ拮抗状態とでも言うべきか……
「マキナ、そのまま押さえてて。次で仕留めるから」
イザナミは先ほどの数を重視した槍ではなく、質を重視した高密度の槍を槍投げの要領で彼女の怪力を持ってして投擲する。これが当たればカリギュラの頭くらいなら容易く吹き飛ぶだろうな……
「……嘘でしょ?」
「マジか……」
カリギュラは槍目掛けて極低温のブレスを放ち、槍の速度と先端部分を凍らせて威力を減衰させた。結果として殺傷力は著しく削られ、カリギュラは後ろに吹き飛びこそすれど顔のパーツが一部砕けた程度で済ませた。
「マキナ、十秒だけ止められるかな?」
イザナミが先程までの軽い口調とは打って変わって酷く冷たい口調で俺に尋ねた。
どうにもイザナミも目の前のカリギュラをその辺りにいるただのアラガミではなく、排除するべき障害だと認識したようだ。さて、イザナミの要望である十秒間カリギュラを止められるか……ふむ、それなら可能だろう。
守りに徹すれば具足と超感覚がある俺な大抵のアラガミの足止めは出来るだろうし、カリギュラの方も退く事を考えている様子はない。加えてさっきのやり取りで力も勝てはせずとも負けもしないのだから、足止め出来ない道理はないだろう。
カリギュラは背中のブースターを吹かせ、宙に浮かぶと右腕のブレードを展開しブースターを一気に開き速度をつけてイザナミに襲いかかる。向こうにとっての全身全霊の一撃に近い攻撃なんだろうが、通してやる義理ない。
俺は
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