月光校庭のエクスカリバー
第44話
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「ご理解頂けてありがとうございます、部長。ソーナ様、サーゼクス様の加勢が到着するのは一時間後になるとのことです」
「一時間ですか・・・。わかりました。その間、シトリー眷属の名に懸けて結界を張り続けて見せます」
会長の言葉を聞き、部長も腹をくくる。
「さて、私の下僕悪魔たち。私たちはオフェンスよ。結界内に飛び込んでコカビエルを抑えるわよ。これはフェニックスでの一戦と違い、死戦になるわ。それでも死ぬことは許さない。生きてこの学園に通うわよ。皆!」
「「「「はい!」」」」
俺たちは気合の入った返事をする。
「少し待ってくれないか?」
その時、近くから声がかかる。
「ゼノヴィア!どうしてここに!?」
敵かと思い構えながら声のした方を向くとゼノヴィアが居た。
「加勢に来た」
「いいのかよ?大っぴらに悪魔と手を組んで」
なんだかんだで共闘を受け入れてくれたとはいえ、そのことがばれない事が条件だっただけにちょっと意外だった。
「事が事だけにそんなことは言っていられないからな。戦争が起こるのは何としても止めねばなるまい。ましてやそのきっかけにエクスカリバーが関わるのなら尚更だ」
こいつも戦争は反対って事か。こいつの実力は見たことがあるだけに心強いが・・・。
「戦えるのか?『破壊の聖剣』はあいつらに持ってかれたんだろ?」
「それについては問題ない。とっておきの切り札がある。むしろ問題はこっちか」
そういうと右腕を見せてくる。右腕全体が包帯で巻かれてある。
「コカビエルの一撃を受けてこの有様さ。いや、これとエクスカリバーを持って行かれただけで済んだ、と言うべきだろうね」
その状況を思い出しているのか、苦い顔をしている。
「アーシア、彼女を治してあげて」
「はい!」
部長の指示を受けてすぐにアーシアがゼノヴィアの右腕を治療し始める。
「いいのか?私は悪魔祓いだぞ?」
「そんなことは言ってられないって言ったのはあなたでしょう?相手が相手なだけに戦闘員は皆万全にすべきだわ」
「そうだな、済まない」
なんていうか、意外だ。素直に礼を言うなんて。てっきり頭ごなしに拒否するのかと思ってたが。あ、ついでにイリナの事も教えておこう。
「後イリナだが無事だ。負傷してるが今は会長の家で寝てるよ」
アーシアのお蔭で最悪の事態は避けれたがまだ意識が戻らないから会長の家にいる。
「無事だったか、良かった。重ね重ね礼を言うよ」
そうだ。ゼノヴィアなら朔夜の事を知ってるかもしれない。
「逆に聞きたいんだが、朔夜を知らないか?連絡がつかないんだ」
「いや、私は知らない。奴らを追いかけているときに後ろに居たのは知っていたが途中で逸れたようだ」
「そうか。こんな時に何処に行ったんだ、朔夜の奴」
〜〜〜♪
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