ターン13 正義の闇と運命の光
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止まったその位置は、ちょうど頭が上になる形。
「素晴らしい。では、この瞬間よりエンプレスは正位置の効果が適用されます。もっとも、今発動するものではありませんがね。私はこれで、ターンエンドです」
「俺のターン、ドローだ」
どうしようか、と手札を見て思案する三沢。エンプレスの効果で正位置、つまり表が出た以上、下手に残しておくのは危険だと結論付ける。だが、まだ心配はしていない。なぜならこのデッキは、光の結社のメンバーの目を盗んでずっとこの日のために隠し持っていた6つのデッキの1つ、闇属性のものだからだ。
「モンスターを1体セットし、さらにカードを………」
「待ちなさい。ならばここで、エンプレスの効果を発動。正位置が出たこのカードが存在する限り、相手がモンスターを通常召喚するたびに手札のアルカナフォースを呼び出すことができます。本来ならば高レベルモンスターを出したいところなのですが………多少は運があるようですね、私の手札にいるアルカナは全て下級モンスター。アルカナフォースIV−THE EMPERORを特殊召喚。無論、このカードもエンプレスと同じくあなたの手で効果を決めてもらいます」
アルカナフォースIV−THE EMPEROR 攻1400
女帝の隣に降り立つ皇帝。その頭上でまたも回転したカードをじっくりと見る。そして三沢は考える。実を言うとこの場面では、別に正位置だろうと逆位置だろうと別に困りはしない。その理由があるのだ。だが、万一この手が失敗した時でもエンペラーの逆位置、つまり仲間のアルカナフォースの弱体化さえ引けばいくらでもリカバリーは効く。
つまり、狙うはただ一つ。逆位置の効果だ。
「ストップだ」
そんな願いもかなわず、静止した位置はまたも正位置。残念がる三沢を愉快そうに見つめ、正位置の効果を説明する斎王。
「正位置のエンペラーは、場のアルカナフォースの攻撃力を500ポイント永続的にアップさせます」
アルカナフォースV−THE EMPRESS 攻1300→1800
アルカナフォースIV−THE EMPEROR 攻1400→1900
「くっ……」
「さあ、今はまだあなたのターンですよ。これ以上私のすることはありません、どうぞ続けてください」
「カードをセットして、ターンエンドだ」
斎王 LP4000 手札:3
モンスター:アルカナフォースV−THE EMPRESS(攻)
アルカナフォースIV−THE EMPEROR(攻)
魔法・罠:なし
三沢 LP4000 手札:4
モンスター:???(セット)
魔法・罠:1(セット)
「では、私のターンです。ドロー。ふぅむ、なるほど。1つ、このターンでのあなたの
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