第16話 復調と平和な日々
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うな気がする。
食事の注文をしたあとに
「もしかして、ここって、アルゲニア魔法学院のカップルが多い店?」
「どうしてそう思うのかしら?」
「いや、俺の見知らない人間がこちらを少しばかり長くみているから、ティファンヌの知り合いが多いのかな、ってことからね」
「そうね。アルゲニア魔法学院の公認カップルが多いわね。けど、見られているのを気がついたのね?」
「仕事がら、今は護衛をやっているから、自分への視線には、ちょっと敏感になっているんだろうね」
「護衛相手への視線でなくて?」
「ああ。護衛をしている相手への視線は見てしかわからないけど、自分へくることも割合多いんだ。だから、その視線に悪意とか善意とか感じ取る訓練なんかも受けている」
まあ、サイトが俺に対して視線をむけなかったから、モンモランシーへの足をひっかけるのは、気がつけなかったってのもあるんだが。
昼食後は、単純に街の中を歩き回っていただけだが、それはいままででも何回かは行ったことはある。ただ違うのは、今回は手をつないでだ。こうすると、ティファンヌもそれを嬉しがっているし、俺もそんな彼女を見るのが好ましい。
楽しい時間が過ぎるのは早いもので、時間が近づいてきたので、街の出口までついてきてくれたところで、
「今日は短い時間だったけれど、楽しかったよ」
「私もよ」
「それでね」
俺は持っていて袋から、小瓶を一つ取り出した。
「プレゼント」
「あら、貴女からプレゼントって、久しぶりね」
「友達からプレゼントなんて、誕生日とか新年の降臨祭ぐらいだろう?」
「そうよね。けどうれしいわ。ところで中は何の魔法薬なの?」
「香水だよ」
「貴方が香水を作るなんて、一度も聞いたことなかったわよ」
「作って人に渡すのは、今回が初めてだからね。けど、香りは有名なものと似ているはずだよ」
「今、香りを楽しんでもいいかしら」
「うん」
ティファンヌが香水の香りを確認していると、驚いたように
「これって、あの有名化粧品店の香水と同じ香りじゃないの」
「そう言ってもらうとうれしいな。ちょっと違うんだけどね」
「そういわれてみると、少し香りは弱いかしら」
「そう。ベースは同じ香りだけど、少し香りを抑えめにして、長時間香りが持つようにしてあるんだ」
「ベースが同じって、どうやってあの香水の成分がわかるの?」
「あの香水って、モンモランシーが作っていて、そのレシピをもとに作ったから」
「へぇ。あの人がね……けど、私が、最初だなんて嬉しいわ。大事に使わせてもらうわね」
「うん。香りは飛びにくいけれど、長く持つというものでもないからね」
「そうね。固定化系
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