十六夜咲夜、紅美鈴。
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が、えげつない量のナイフを投げてきた。それに対して暗基はお構いなしといった感じで、
「はぁ、めんどくせぇなぁ……」
こうつぶやいた。
「なにも理解することなく、死ぬがいいわ!!」
そう叫び、咲夜は時間を止め、さらにナイフを操り、あらゆる方向へとナイフを飛ばす。そして逃げ場を無くし、暗基を始末する。
「そして、時は動き出す!!」
はずだった。
「はいつかまえた」
「えっ!!?」
咲夜の目の前で確かに止まっていた暗基に、時間停止を解除したと同時に後ろから抱きつかれた。
「なぜ!? ちゃんと時間は止まっていたはず!!?」
「あぁ、それね。おれには効かないよ」
「効かない……? どういうこと?」
「それは、おれがもつ能力「ありとあらゆるものを普通とみなす程度の能力」の影響だ。簡単にいうと、時を止められようがおれはなんの影響も受けない」
「でも、あなたの時は確かに止まっていたはずよ!」
「それもおれの能力。どうやらおれの能力は人を騙す能力のようでな。相手には「自分の能力に侵された」ように見せるんだ」
ここでしっかりと説明をしておこう。
暗基零の能力「ありとあらゆるものを普通とみなす程度の能力」は、文字通り、暗基に対するありとあらゆる「能力による現象」を、暗基にとって普通とみなす。分かりやすくいうなら、十六夜咲夜に時を止められようが、ミスティアに目を見えなくさせられようが、フランドール・スカーレットに能力によって破壊行為をされようが、暗基にはなんの影響もない。しかし、相手には「暗基が自分の能力の影響を見事に受けている」と幻覚を見せる。
つまるところ、暗基はほぼ無敵なのだ。
「さぁ、おれのこと信じてくれる?」
「……、はぁ、お手上げね……」
どうやら咲夜は暗基を信じることにしたようだ。
「よかった……。改めて、おれは暗基零。よろしくな」
「一応。私は十六夜咲夜。よろしくお願いするわ、零」
「あぁ。さて、時間もたったし、そろそろ美鈴が復活するはずなんだが……。あいつのなんかアクセサリーみたいなものは……」
と暗基が辺りを見回すと、門の前に美鈴のマガイモノがかぶっていたと思われる帽子があった。
「おぉ、あったあった」
それを暗基がとろうとしたら、その帽子が光りだした。
「おっ、美鈴復活だな」
暗基のその声と同時に、さっき戦っていた、紅美鈴が現れた。
「…………、う、私はいったい……?」
「め、美鈴……!?」
「あ、あれ、咲夜さん……? はっ!? 居眠りはしてませんよ!!?」
「美鈴……、ぐすっ、よかった……!!」
「わっ!?」
咲夜は美鈴に思いっきり抱きついてしまった。
「咲夜さんどうした
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