TURN10
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「田中艦隊……壊滅寸前です」
オペレーターが悔しそうに言う。
「秋月型は田中艦隊の救助にかかれッ!! 第四戦隊はこのまま敵艦隊に突撃するッ!! 全艦ミサイル用意やッ!! 目標は敵戦艦ッ!!」
「照準完了ッ!!」
オペレーターが操作する。
「ミサイル発射ァッ!!」
四隻から六発ずつ――二四発の対艦ミサイルが発射されて三隻の戦艦に向かう。
「全艦最大戦速で空母に向かうんやッ!! 主砲は空母を撃てェッ!!」
摩耶を先頭にした第四戦隊は単縦陣で敵空母に向かった。
「ファックッ!! ミサイルは囮で狙いは空母かッ!!」
「ミサイル来ますッ!!」
「迎撃ッ!!」
ダグラスは罵りながらもミサイル迎撃に着手していく。
「逃げろフリスッ!!」
ダグラスは空母エセックスを見ながらそう叫んだ。空母エセックスには空母隊司令官のフリス・ハルゼー中将が座乗していたのだ。
「アタゴ型が接近しますッ!!」
「対艦砲撃てェッ!!」
空母エセックスの艦橋でハルゼーが吠える。
しかし空母に搭載する対艦砲では巡洋艦に立ち向かう事は出来ず、第四戦隊からの砲撃を食らった。
「損害急げッ!!」
『格納庫に命中弾ッ!! 酸素が流出していますッ!!』
『機関室火災発生ッ!!』
『Gブロックに命中弾ッ!! 隔壁閉鎖急げッ!!』
悲鳴のような報告がハルゼーの元へ届く。
その時、後方にいた空母バンカーヒルが爆発四散した。
「空母バンカーヒル爆沈ッ!! 弾薬庫に直撃したようです……」
「………」
オペレーターからの報告にハルゼーは何も言わなかった。
「最大戦速で離脱するのよッ!!」
彼女は占いで艦隊の運命を占おうと一瞬過ったが直ぐに止めた。
どうせ意味無い。
そうしているうちに空母エセックスの後方にいた空母ハンコックに多数の命中弾が出る。
「ハンコックにビーム弾命中ッ!! ハンコック戦闘不能ッ!!」
「駆逐艦は何をしているのッ!?」
ハルゼーは叫ぶ。
「駄目です。駆逐艦も敵アタゴ型に近づけられないようですッ!!」
ダグラスの戦艦部隊にも救援を出そうとしたが、ダグラスの戦艦部隊は旧式で速度が遅いので全力で逃げる空母隊と全力で追いかける第四戦隊に追い付けなかったのだ。
そして大破して戦闘不能だったハンコックが撃沈された。
「残りの空母はこのエセックスだけです」
頭に包帯を巻いた士官がハルゼーに報告する。
「敵アタゴ型が接近してきますッ!!」
オペレーターが叫ぶ。
摩耶を先頭にした第四戦隊は次の目
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ