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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第7話 「専用機」
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は護衛対象が強くなってくれるのは実に有り難いことなので助け船を出したいところだが、生憎俺も喧嘩を買った身。箒の正論に返す言葉もない。

「ねえキミたち、代表候補生のコと勝負するって噂、本当?」

どう助け船を出すかを思案していると突然見知らぬ女子が話しかけてきた。リボンの色を見るに上級生のようだが、流石は女子、情報が回るのが早い。

「ええ、まあ。」

俺と違い愛想の良い一夏が返答する。様子を見て一夏の方が話しやすいと判断したのだろう、自然な仕草で一夏の隣に座った。呆れたものだ、下心が見え見え過ぎる。一夏は鈍感すぎて気づいていないようだが。

「でも君、素人だよね?IS稼働時間どれくらい?」
「さあ?20分位だと思いますけど・・・。」
「それじゃあ無理よ。対戦相手、代表候補生なんでしょ?だったら軽く300時間はやってるわよ。」

ほう、今の代表候補生の連続稼働時間は大体300時間なのか・・・。ヌルすぎて話にならないな。千冬さんが聞いたら鼻で笑うだろうよ。

「だからさ、私が教えてあげよっか?ISについて。」

やはりそう来るか。確かに研究者でもない限りISに詳しい男子なんてそうはいないだろうし、手段としては悪くない。ただし今回に限っては場所と相手が悪すぎる。

「はい、ぜ「結構です。私が教えますので。」・・・箒?」

流石は箒、一夏が絡めば必ず動いてくれると信じてたぜ。この瞬間に某上級生の敗北が決まったのだが、そうとは知らない彼女は箒に向かって口を開く。

「貴女も1年生でしょ?私の方が上手く教えられると思うけどなぁ?」
「・・・私は、篠ノ之 束の妹ですので。」
「ええ!?」

箒の言葉に思わず固まる上級生。流石は束さん、ネームバリューが尋常ではない。こうなっては一夏に近づくのはほぼ不可能、予想通り彼女は俺に方向転換した。

「じゃ、じゃあ君はどうかな?篠ノ之さん1人で2人を見るのは大変だろうし、私が見てあげるよ!」
「生憎ですが、俺も束さんの関係者ですよ。専用機も持ってますし、貴女なんかより余程ISに関しては詳しいつもりです。」
「そ、そんな・・・。」

もう上級生には為す術がない。それを悟った彼女はスゴスゴと退散していった。一方、一夏は箒を不思議そうな表情で見つめている。

「何だ?」
「いや、何だって・・・、教えてくれるのか?」
「そう言っている。」

流石に自分の言ったことを覆すのは箒の矜持に反するのだろう。だが、箒も多分素人だろうし、どうなることやら。

「今日の放課後、剣道場に来い。腕が鈍ってないか見てやる。」
「いや、俺は「見てやる。」・・・分かったよ。零も来るか?」

どうやらISではなく剣道の修行になりそうだ。箒は全中覇者らしいし多少興味はあるのだが・
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