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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第8話?裏の事情
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まァ、こちらとしても時間はあまり取るつもり無いからネ。安心していいヨ!」
「……ならいいが、というか会議よりも大事なことなのか?」

?会議の後に呼び出してもいいはずなのに、それをせずに中断してまで呼び出したってことは余程のことなのだろう。
?まぁ、アルゴ自身から呼び出したってだけでかなりのことだと理解できるが。

「そうだネ、君にとっては損はない情報だヨ」
「……いくらだ?」
「そうだネ、今回は特別にタダにしといてヤル。オイラとコウちゃんの仲だからナ。感謝しろヨ?」
「……ああ」

?そう言うと、彼女はさっきまでのヘラヘラした笑いを収め、代わりに今まで見たこともなかった真顔になる。
?その顔に俺は思わず少しだけ体を硬直させてしまった。

「……今、君は狙われていることは知ってるカ?」
「……俺の命がか?」

?あまりに簡潔すぎて俺は即座に質問をする。するとアルゴは少しだけ悩むような表情になったあと、

「ン〜命っていうかなんというか……まァ、全部説明するナ」
「……すまんな、頼む。全く理解できないんだ」
「今、誰かが流した悪意のある情報のせいでβテスターが不利な状況になっていく傾向が見られているんダ」
「……誰かって……情報屋だろお前は。調べなくていいのか?」
「調べたサ、だけど結構な勢いで広まっているおかげで発信源を特定することが不可能なんだヨ。それにもう流れた噂は回収しようがないしネ」
「…………」

?確かにそこまでのレベルで広まりつつあるのなら、もうそれを止めることも無かった事にすることも難しい。()()アルゴが無理だって言うのなら本当に無理なのだろう。
?それに大方、流したのはほとんどのプレイヤーよりも先にSAOをプレイしたことのあるβテスターを恨んだり妬んだりしている輩のはずだ。俺も逆の立場だったらそれぐらいの感情は抱くかもしれない。

「話を戻すケド、そうなると困るのは当たり前だがβテスターダ。オイラ達以外のβテスターもこの情報を聞いて焦り始めているだヨ」
「……そうだろうな。ネットゲームはその噂みたいに人間の黒い部分が頻繁に出てくるからな。いつかこうなることは予想していたが、やっぱりか」

?嫌な予感が的中してしまったわけだ。思わず眉をひそめてしまう。そして、これからのことを思うと少しだけ憂鬱になった。

「で、それでとあるβテスターがとんでもないことをしようとしてるのサ」

?そう言い終えると、アルゴは悲しそうな辛そうな顔をしてふうっとため息をついた。
?なるほど、大体先が読めてきた――嫌な予感しかしないが。

「……それに俺が関わってくるのか」
「ご名答だヨ。流石、勘が良いねコウちゃんは」

?そう言うと、にゃハハハハとアルゴは笑った。いや、
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