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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第8話?裏の事情
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える素振りを見せた後口を開いた。

「 別にいいんじゃない??先にSAOをすることができたっていうラッキーな人達ってだけでしょ 」
「ラッキーね……」

?まぁ、そうなのかもしれない。僕もコウがβテストに当選したときすごく羨ましいなあ、と思うと同時に運がいいな、とも思った。

「 それにβテストの時の知識を悪用したりしなければ別に悪い人たちじゃないわ。このゲームはβテストを受けなかったら絶対にクリアできない、なんて事はないはずだし 」
「そっか……そうだよね」

?カグヤも僕と似たような意見を持っているようだ。僕はカグヤがキバオウのような意見を持っていないかったことに少なからず安堵を覚えた。

「で、カイ。少しは落ち着いた?」

?そう言って今度はカイの方を振り向くと、抱えていた頭をゆっくりと持ち上げた。その顔はいつもどおりの笑い顔になっていた。

「ああ、すまんな取り乱して。もう大丈夫だ」
「気にしなくてもいいよ、僕も下手すりゃお前みたいなってたし」
「それにしても、コウは何してんだろうな?」
「さあ??でも、あれだけ重要って言っていた会議をすっぽかすほどなんだから余程のことなんじゃない?」

?僕はそう言いながら空を見上げる。雲ひとつない青空だった。
?ここはアインクラッドの中なのにどうして空があるんだろう??なんてどうでもいいことが頭に浮かんだ。


◇◆


?時間は会議が始まったぐらいまで遡る。
?俺は会議を抜け出して誰も来ないような路地裏に呼び出されていた。

「……お前はこっちに来ても変わらないんだな、そのヒゲは」

?俺はポケットに両手を突っ込みながら、目の前にいるいきなり自分に用事があると言って会議から離脱させた張本人に話しかけた。

「まーナ、これがあると色々と都合がいいんだヨ」

?情報屋――通称《鼠のアルゴ》は自分の頬に描かれている文字通り鼠のような三本ヒゲを指さしながら言った。βテストの時とあいも変わらず独特の口調だ。

「そういうコウちゃんも変わらず無表情じゃないカ。それはキャラなのカイ?」
「……俺は厨二病じゃない」

?確かに今俺は中学二年生だが、そんなのにかかった覚えはない。

「……それとコウちゃんと言うのをやめろ」
「いいじゃないカ、βテストの時からずっと言ってるシ。オイラとコウちゃんの仲だろ?」
「……はぁ」

?正直に言うと、ちゃん付けが嫌なのだが仕方ない。向こうはやめるつもりがないようだ、諦めよう。

「……で、なんで俺を呼んだんだ?」

?さっそく本題に斬りかかる。俺としては今は会議が最も重要なので、早く戻って参加したい。
?俺の言葉にアルゴはにゃハハハハ、と笑ったあと、

「本当に相変わらずクールだナ、
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