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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第2話?夜の予行練習
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「ていうか、コウが言うにはその青猪がこのSAOのモンスターの中でも最弱らしいからな。それ倒せなかったらこれから先は無理だぞ」
「うぅ、わかったよ……」

?僕はとりあえずおそるおそると言った感じに歩いて青猪に近づいていく。最初は二十メートル程あった僕と青猪の距離がどんどん縮まっていった。
?十メートル……五メートル……。
?これだけ近づいても向こうは全く反応を見せない。のんきに生えている雑草に突き出た鼻を埋めている。何かこれだとビクビクしてる僕が馬鹿みたいじゃないか。

?そう思い、思い切って地面を駆け、武器を青猪――敵に向かって振りおろした。

「ピギィィィイッ!!」

?敵は悲鳴をあげ、鼻を上に上げた。
?ここに来る前にコウの意見を参考にセットしたスキル《索敵スキル》により、よく見ると敵の名前とHPゲージが僕の視界の中の青猪の上に出ていた。
?青猪の名前は《フレンジーボア》というらしい。アルファベットで書いてあるので英語っぽいから訳そうと思えばできるかもしれないが、生憎、僕の英語の成績はお世辞にも良いとは言えないので自分では訳せない。後でコウに聞こ。

?フレンジーボアは悲鳴を上げたかと思うと、僕に向かって突進をしてきた。僕はそれに対応できず、直撃した――僕の下半身に。下半身のどこに直撃したかは察して貰いたい。

「ぐえぇぇぇえ!」

?僕の身体だけではその衝撃に耐えきれず、まるで序盤に出てきてヒーローにやられる敵みたいな悲鳴を上げながら僕は後ろに吹き飛び、背中から地面に叩きつけられた。叩きつけられたと同時に反射的に攻撃された場所を僕の両手は押さえていた。

?すぐ傍で見ているはずのカイとコウの方に視線を移すと、二人とも暗くても分かる程顔を青くして僕と同じ場所を両手で抑えていた。

「お、お前なんちゅう事してんだ!!」
「……見てても痛いぞ」

?い、いやそんなこと言ったって身長差的にそこにぶつかるのは当然であり必然なわけで……。それに僕が喰らったんだし。
?ていうか……あれ………?

「い、痛くない……?」
「まぁ、ゲームだからな。でも代わりに不快な感覚はあっただろ?」
「まぁ、少しは………」

?それでも痛いという感じではない。なんとも形容し難い嫌な感じだ。
?自分のHPゲージを確認してみると、一割にもみたないほどの量削れていた。これが全部無くなると自分は死ぬのかと思うと、少しヒヤッとする。

?僕は身体を起き上がらせ、近くに落ちた武器を急いで拾う。フレンジーボアの方を見ると僕を睨みつけ突進の予備動作をしていた。
?それを確認した瞬間、突進を開始された。今度はちゃんと構えていたし一度見ているので、僕は左に移動することでそれを回避する。

「なるほどね、大体コツがわかった
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