天使の反射防壁
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
校長室に呼ばれました。
なぜだ……と落ち込みたいものの、残念ながら心当たりがあり過ぎる。
ぶっちしたいのにできない悲しさ。本当にやるせない。
というわけでドナドナを心の中で歌いながら明日香に恵を任せ、足早に校長室へと足を運んだのだった。
前世でも職員室はともかく校長室に入ったことはない。なんかこう……威圧感がヤバい。
呼び出しとか初めての経験だし。
焦る内心をポーカーフェースで押し込めて、重厚な威圧感を放つ扉をノックする。……何回が正しいノック回数だっけ?
「どうぞ」
「失礼します」
扉を開けると、原作でもたびたび登場した校長室があった。正面にはハゲた校長が座り、来賓用と思われるソファーにはなぜかカイザー亮がいた。
……サイバー流ェ。
「ラー・イエローの尾上逢魔君だね?」
違うと言いたい。そんな衝動が沸き上がる。
「……はい。その通りです」
「ふむ……君を呼んだのは他でもない。君の使ったサイバー流のデッキについてだ」
メインはエアトスだって。残念ながらサイバー流なんかじゃない。
……面倒だから否定はしないけど。
「私と彼はサイバー流で、しかもかなりの知識量があると自負しているんだ。しかし、君の使ったカードの内にいくつか知らないカードが存在する。……どこで手に入れたのかね」
前世のストラクチャーデッキです。……なんて言えるわけないよなぁ。
「申し訳ありませんがお答えかねます」
「確かに自身のアドバンテージを捨てるのを躊躇う気持ちはわかります。……ならばこうしましょう。その情報を我々サイバー流二人を相手に戦う際の賭けにしてもらえるかな?」
……えぇー。そこでそんな展開になるの?
「しかし、それでは賭けにならないのでは?こちらが勝った場合はどうするのです?」
「君の願いを我々の可能な範囲で叶えようと思う。どうかな?」
負けを想定してないのか大風呂敷を広げる校長。カイザー亮も同じ考えなのか特に口を挟まない。
「いいでしょう。カードで語れと言うならば望むところです。デュエルで決着をつけましょう」
カードを剣に変えたら黒の剣士。言えた!言えたよ俺!
盛り上がって参りました。
「ならば明日、パートナーをつれて第二アリーナまで来てください。そこでデュエルといきましょう」
「わかりました。では失礼します」
パートナーは迷う余地なく恵だな。そして使うデッキは恵のアンデットデッキとも相性のよく、対ワンキルデッキにも対応が可能なあのデッキ。
……負ける気がしないな。
そう考えながら校長室をあとにした。
「あのカイザー亮と校長のタッグに挑むの!?」
「だからそう言ってるだろ、明日香」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ