第3話 堕ちた天使と遭遇した…だが男だ
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駒王市の夜の公園にて。
僕は現在、厄介事に絡まれています。
「貴様、何者だ??」
とかいいながら背中に漆黒の翼を生やしたコートを着た怪しげな男───堕天使は、宙に浮かびながら僕に向かって光の槍を投げてくる。
僕はそれを最小限の動きで避けながら、堕天使に牽制の意味合いで懐から取り出した複数のナイフを放つ。
「ぐぅっ??」
ナイフは何本か堕天使の身体に突き刺さり、奴の口や身体から鮮血が飛び散る。
絵面的にはとても見せられないようなものが出来上がっている。
僕でも吐きそうだ。
まさにバイオレンス。
「おのれ、下等な人間如きが!」
そう言いながら此方に無数の光の槍を無作為に投げている。恐らくさっき投げたナイフが片目を潰した為に距離感等が上手く掴めないのか、はたまたそれ以外の理由か。
僕はそれを身体能力で回避しながら考える。
…なんでこうなったんだっけ?
なんでこんなガチなバトル展開に発展してんの?
僕って何処ぞの殺人鬼では無いけど静かに暮らしたい願望あるんですが?
事態は、数分前に遡る。
■■■■
「買ってきて欲しいものがある、ですか?」
夜。
紅魔館メンバーで食事を取り、食器を洗ったり等この後の事を考えていたら妹様──フランドール・スカーレット様が呼んでると妖精メイド達が僕を呼びに来た為、妹様の地下室に行くことに。
今日は珍しく妹様も一緒に食事を取った為呼び出しとは何事か、と思い来てみたら、
『さくや〜!』
という声と共に弾丸の如く凄い勢いで妹様が抱きつき、もといヘッドバットを僕の鳩尾に仕掛けてきた。
で、僕がしばらくして悶絶から立ち直ると、
『どーしてもさくやにしか頼めないの!』
等と仰るから聞いてみたので、最初に戻る訳なのだが…
頼み事とは要するにぶっちゃけると、
『純血ロマソ力の最新巻、買ってきて欲しいの!』
お使い(少女マンガ)である。
しかもBL。
可愛い笑顔で何て事頼むんだこの悪魔の妹は。
…僕がお仕えしているこの紅魔館のフランお嬢様は、現代社会の娯楽文化に毒された唯の引きこもりである。
別に気も違えている訳では無いし、狂気に呑まれている様子も見えない。
というか引きこもりについて語り始めるとこの紅魔館の住人全員が殆どが引きこもりになってしまうのだが…
っとと、話が逸れた。
兎に角、買ってきて欲しいとの事。
「妹様自身では行かれないのですか?」と聞いてみたら、
『これからレイドボスのイベントあるから…』
もはや発言が自宅警備員のそれである。
まぁちょうど僕自身買いたい物もあったし、ついでに買ってきますかね。
『やったー!さくや、大好きー!』
僕が行く棟を伝える
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