第2話〜特科クラスZ組・始動〜
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アリサの言った通り、疑問と不信感しか湧かない様子。
「単刀直入に問おう。特科クラス<<Z組>>・・・いったい何を目的としているんだ?」
疑問の核心を突くユーシスの質問に、淡々と答えていくサラ教官。どうやらここにいる11人が選ばれたのは色々な理由があるらしい。その理由の一つが全員が持つ戦術オーブメント、アークスの真価たる<<戦術リンク>>。お互いの行動を把握できるような連携が可能であれば、戦場において、この真価は相当役立つ。しかし、このオーブメントは個々の適正に差があるため、高い適正を示したメンツが選ばれた。つまりはそういうことらしい。しかしケインは、身分に関係が無いクラスであることの方が重要ではないかと考える。
(・・・おそらく当クラスの設立には、革新派と貴族派の対立が根本にある。
様々な立場の人間の憶測が働いていると考えていいかもしれない)
疑問に思うことはすぐに考え込んでしまうのは、今は悪い癖で、これは推測の域を出ないことだと自己完結させるケイン。そこで、一通りの説明をしたサラ教官から特科クラス<<Z組>>への参加を11人に意志確認してくる。教官いわく、Z組のカリキュラムは、他クラスよりハードであるらしい。もし不参加だと言うのなら、貴族生徒はT・U、平民生徒はV〜Xとそれぞれが所属するはずだったクラスに行くという方式であるらしい。
「ケイン・ロウハート。当クラスに参加します」
「一番乗りは君か。やっぱり何か事情があるみたいね」
「もっと強くならないといけませんから・・・ただそれだけです」
ケインが初めに名乗りを上げ、アレス、リィン、ラウラ、ガイウスが参加を表明する。続いてエリオット、エマ、アリサ、フィーも参加することを告げた。残りのユーシスとマキアスは、例の如くひと悶着あったが、とりあえずは二人とも参加する方向で意志は固まったらしい。それぞれの異なった想いを胸に、特科クラス、Z組は全員参加で幕を閉じた。これが帝国に新たな風を巻き起こすかは、女神のみぞ知ることであろう。
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