第2話〜特科クラスZ組・始動〜
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が前衛でアリサとエマが後衛だ。
後衛の二人は特にだけど、ヘルプは早めに言ってくれ。・・・行くぞ!」
「承知!」「了解!」「分かりました!」
最後の方は早口になりつつも何とか作戦を告げたケインは、言い終わってすぐ宙に飛ぶ龍に斬りかかる。しかし、想像以上に固く、腹への一閃は浅い傷をつけるに留まった。
「ちッ、浅い。それなら・・・」
ケインは自身の篭手に入っているエニグマを駆動する。その後、アリサに迫り、鋭い爪で引っ掻こうとした龍の一撃をケインが篭手で防ぐ。続いてラウラの大剣が上段から振り下ろされるも、硬質な龍の体躯には刃がなかなか届かない。反撃とばかりに再び龍の爪が襲い掛かるが、ラウラは飛び退さり、それをかわす。ケインは「みんな、離れてくれ!」と短く叫び、エニグマからアーツを発現した。突如として出現した雷撃を孕む巨大な竜巻が、龍をみるみる飲み込んでいく。何とか脱出を試みる龍は、それも叶わず地に伏してしまった。
「な、何よこれ・・・」
「風属性の高位アーツ、ですね」
「当たり。さすが入試首席者ってところかな」
「その、首席はたまたまですよ・・・とにかくお疲れ様です」
「いや、まだみたいだ・・・」
ケイン以外が頭に疑問符を浮かべているようだが、満身創痍で地に伏したはずの龍は、力を取り戻して立ち上がる。ガーゴイルの生命力に驚き、一同が諦観しかけたが、遅ればせながらやってきた男子5人組とユーシス、それに銀髪少女も戦闘に加わり、形勢を逆転する。リィンが太刀の一閃を龍の腹に入れ、いつの間にか龍の背後にいる銀髪少女が双銃剣で後ろ足にダメージを与えて行動を阻害した。勝機は今だと誰もがそう思い、青白い光に包まれた11人の総攻撃が始まる。ユーシスに横薙ぎの斬撃に、ガイウスの一突き。エリオット、エマによる魔導杖の魔法攻撃に加え、マキアスのショットガンによる援護射撃。フィーの斬撃とリィンの斬撃波。大剣を上段から振り下ろすアレスとラウラ。トドメの一撃として、ケインの迅速な斬撃が、怯んでいる龍の首を中ほどか断ち切った。流れるような怒涛の連撃によって龍は再び石化し、朽ち果てる。安堵した11人は、先ほどの奇妙な感覚について話し合った。全員が青白い光に包まれた瞬間、互いの動きが手に取るように視えたとラウラは言う。ケインはそれに同意し、それが11人が持つ新しいオーブメントの力なのではないかと口にした時、上から女性の声がする。いわずもがなサラ教官だ。彼女はそれがアークスの真価だと言い、さっきの戦闘やその他もろもろを「最後は友情とチームワークの勝利よね。お姉さん感動しちゃった」などと畳む。ケインにはそれが戯言にしか思えなかった。そして、特に悪びれた様子もなく階段を下りてくるサラ教官は特別オリエンテーリングの終わりをアナウンスするが、一同は
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