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蒼い鬼は魔を清める
五之巻 響く、そして蒼き鬼
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、やっと追いついた。明日夢君ってば早すぎ」


そう会話している2人にヒビキは近づき……


「よっ!」
「「うわぁっ!!」」
「ちょ、そんな驚かなくてもいいじゃ無いか」
「いや、そんな急に後ろから話しかけたら誰でもそうなりますって…て、あれ?明日夢?」
「え、ソウキくん?」
「なんだ、お前ら知り合いだったのか」
「え、なになになんなの?」
「あの、知り合いというより友達なんですけど」
「でも何で?」
「いや、ちょっと気に力をもらってきたっていうかまぁ観光かな」
「へぇ〜、で、そっちの人は?」
「あぁ、こっちの人は、俺の人生の師匠っていうか、何だろう、まぁ、簡単にいうと、義父さんの知り合いの人かな」
「響鬼です!少年、さっき振りだな」
「あ!あの時の」
「え、あの時って?」
「フェリーの時のだよ」
「え、フェリー?そう言えば明日夢と同じ様な人がいた様な…」
「ま、それはいいじゃん、それより何でここに?」
「そうだよ、明日夢、何でここに?」
「法事だったんだけど、ちょっと居づらくて、抜け出して散歩に来たんだよ」
「ふ〜ん、ま、でも、ここは危ないらしいから、早めに帰る事をすすめるよ」
「え?わ、わかった、でもソウキ君たちは?」
「俺たちも直ぐに帰るよ、用事が終わったらね」


そう話しながら進んでいくと、急に後ろから


「きゃあ?」
「?千由さん?」
「!これは…」
「くそっ、ここから早く逃げろ?明日夢?早く?」
「わ、わかった?でもソウキ君たちは?」
「俺たちは…」
「鍛えてますから」

シュッ

そんなハンドサインを残しながら、ヒビキとソウキは森の奥へと姿を消して行く。
明日夢が呆然としてる間にその姿は見えなくなってしまった。





ソウキ達が森の奥へと進むと突然若い男女の声が聞こえて来た。
だがその声には生気がなくとても気味の悪い声であった。
加えて、声が発せられているはずの両者の口からはどちらも出す事のない声色だった。
男なら女の高音の声で、女なら男の低音の声で、と、見て居ても奇妙な物だった。

「童子と姫…」
「やっぱりツチグモか、ソウキ、いくぞ」
「ええ」


二人は腰から音叉の様な物、そう、変身音叉、音角を両者の近くにあった、木に触れさせる。
すると


キイィィィィン


音叉が、なる音がした
音を鳴らした音角を頭に持っていくと額に鬼の顔が現れ、直後ヒビキは紫の炎に、ソウキは地面から出てきた透明な水に包まれる


「はあぁぁぁぁ…」
「たあぁぁぁぁ…」
「はぁっ?」
「セイッ!!」


ソウキ達が唸り始めしばらく立つと気合を込めた一声の後響鬼は手で炎を振り払う
蒼鬼は頭上で指を弾く

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