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刃物語 プロローグ
刃物語 参話
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なんて事は出来ない、調理に神経を研ぎ澄ませキャベツを微塵切りにした


材料は両親が送ってくれるので困る事はない。キモいと思われても家族なんだなと実感すると
「ご主人様、そんなに自分を責めないで下さい・・・・・」
右腕と共有しているのかオレの意思を読み取れるらしい。しまったな・・・・・・
いつもの自虐癖が出てしまった。オレの認識は『嫌われ者』だと思いこんでいたからである
ジュウジュウとコロッケが揚げ上がり器に移す
それを見たカレンは嬉しそうに匂いを嗅ぐ、その仕草を見て
「味見してみるか?食べるの初めてなんだっけ?」
甘いものが好きとはカレンは言ったが実際に何かを食べた事は無いらしい
揚げたのは甘いカボチャコロッケ、アツアツなのでフウフウと冷ましながら
カレンはコロッケを食べて「おいしい」と言ってくれた
・・・・・・女の子と暮らすのも悪くない、そう思えた

前言撤回、「一緒にお風呂に入りましょう」と顔を赤らめながらそう言った
恥ずかしさはあるのになぜ一緒にお風呂なのか理論を説明してほしい
理由は『誰とも一緒にお風呂に入った事が無いので』である
知識はオレから取り入れているハズだけどなぜ一緒にお風呂・・・・・・?
当たり前だが即却下しお風呂は一人で入ってもらう事にしてもらった
してもらったという表現はおかしいが一緒にお風呂は間違いなく即死
例えタオルを巻いていたとしても即死
そして、オレは気付いてしまった。風呂に入れば必ず『服を脱ぐ』
じゃあ洗濯は誰がする?カレンか?・・・・・・・・オレだろうな・・・・
バスルーム前からおそるおそる覗きに来た訳じゃない様に壁を背にし声をかけた
そしてすっごくオレは顔を赤くしながら意を決して言った
「あの〜カレンさん、洗濯できます?」
ビクンッと水しぶきを上げて身を震わせる音が聞こえた。覗きだと思われたんだな
そしてしばらくの沈黙の後見なくてもわかるほど恥ずかしがる声で
「お、お願いします・・・・・・・」
最悪の返答が来た。教えようにも結局はその・・・・・カレンの服を見なければいけない・・・・事に・・・・・・・


男ものの服しかなかったのでそれを着てもらった
当たり前だがもはや見る事すら敵わない、そして最悪の敵との戦いである
洗濯機の近くにカレンの服がある、もちろん下着も
漫画じゃあるまいしと思いながらもあらかじめ鼻血が出ない様にマスクを五重にして手袋を付けその敵と対峙する
・・・・・・・うわ〜、女の子の服ってこんなに綺麗なんだな・・・・・
なんて考えずに即洗濯機に放り投げ洗剤を入れふたを閉めスイッチを入れた
色々見えたがまあ気絶に陥らなかったのが奇跡だ、マジで死ぬかと思った
マスクや手袋を放り捨て洗濯場を後にする


さて、最後の問題。カレン
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