三話:すーぱーごさいじ
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児がこんな危険な技を覚えているのは、まあ目をつぶるとしよう。
だが一発目から当たれば即死級の技を放ってくるのはどういうことだ?
「やあっ!!」
「効かねえな!!」
可愛らしい声と共に放たれる右ストレートを両手で押さえるがその行き先は間違いなく俺の鳩尾だ。
……冗談抜きでこいつ俺を殺す気だろ?
さっきから全部急所攻撃じゃないか、まだ男にとっての急所は狙われたことはないがいつ狙ってくるか分かったものじゃないので油断は出来ない。大体相手が俺じゃなかったら死人が出てるぞ?
俺が来るまでにイリナの相手をした奴がいるならご愁傷様としか言えない。
「今度はこっちから行くぜ!!!」
「負けないんだから!!!」
掴んでいた右手を使い、イリナを背負い投げで容赦なく地面に叩きつける。
幼女虐待?それはこいつと一度でも拳を交わしてから言うんだな、ほら見ろ、言ってるそばから何事もなかったかのように立ち上がってるぞ。
それにしても今日のイリナはやけに気合が入ってるな、何かあったのか?
「やるわね、でもイリナライダーは負けないんだから!!!」
「弱えカス程良く吠える……うだうだ喋ってねえで、かかってきやがれ!!!」
そこからはシンプルかつ複雑な拳と拳のぶつかり合いだ。イリナが俺を殴ったと思ったら俺がイリナを殴る、そんな激しい拳の押収が繰り広げられるがお互いともが一歩も引かずに殴り続ける。
(相棒!!なぜ神器を使わん!?今日のイリナは手を抜いて勝てる相手ではないぞ!!!)
(うるせえ!!俺が目指すのは最強だ!!意地のぶつかり合いで負けられるか!!!!!)
そう、これは俺とイリナの意地のぶつかり合いだ。卑怯なまねはしたくない。
「はあああっ!!!」
「がっ!?」
イリナのアッパーが俺の顎に決まり脳が揺れる……くそ!!足がふらつく!!
「これで止めよ!!!」
イリナの拳がまるでスローモーションの様に映り俺の顔面に迫ってくるのが分かる。
このままじゃ――このままじゃ終われない!!!
「はっ、蚊でも止まったか?」
「えっ!!?」
根性でイリナの拳を顔面で受け止め耐える、唇が切れて鉄くさい味が口に広がるが気にしない。
なぜなら、俺はまだ立っているからな!!!
「これで終わりだ!!カスが!!!」
「きゃっ!!?」
全体重を乗せイリナのおでこ目掛けて頭突きを食らわせる。流石のイリナも頭突きは予想していなかったのか衝撃を逃がすことが出来ずになすすべなく崩れ落ちる。
俺の――勝ちだ!!!
「もおーっ、また負けちゃった!!今日は絶対勝ちたかったのに!!!」
「カスが俺に勝とうなんざ百年早いんだよ、鍛えなおしてこい。」
「でも……今日で最後なんだ……。」
「……最後
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