転生
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しょうしーー後日に仕切り直してみてはどうですか?」
ヴァリエールと呼ばれる少女を
気遣い労うように
諭しているが・・肝心の件(くだん)の少女は・・
プルプル震えながら意を決したように
前に躍りでた。
「もう一度だけやらせて下さい!! お願いします! ミスタ・コルベール!!」
瞳に力を宿しコルベールを見つめる・・
まだやれるチャンスをくれと・・
「わかりました・・もう一度だけですよーー」
彼女の熱意に負けたコルベールは承諾する。
ありがとうございます・・噛み締めるように
感謝の言葉を口にした。
「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、 訴える! 我が導きに応えよ!!」
足場に形成される星形の魔方陣に包まれ落ちていく・・
懐かしさすら覚える闇に体を委ね目蓋を閉じる。
爆発と騒がしい人の声を聞き戻ってきたことを
自覚し目蓋を静かに開いた。
「ーーーーーーーー」
泣きの一回を懇願した少女が、わなわなと顔面の筋肉が
異様な程にひくひく動いている。
「この平民さっき・・ここら辺にいた奴じゃないか!!」
周りがざわざわと騒ぎ出す、冗談だろーー
流石だな"ゼロのルイズ"と顔を揃えて笑いだした。
「こんなのが私の使い魔なワケがないわ! やり直す! もう一度召喚するわ!」
私を指差しながら凄い剣幕で周りの学生に
弁明している。
やれやれと苦笑いをしつつもコルベール
が外野を嗜(たしな)め、ヴァリエールに
向き直り。
「この神聖な召喚儀式を、やり直すことはできない! 呼び出した以上は彼が君の使い魔だ!」
厳粛な態度で告げた。
「そっ・・そんな・・・・」
絶望に浸り世界の終わりが訪れたかのように
落胆を隠せない。
「諦めて儀式を続けなさい」
選り好みは許しませんと言わんばかりに
ツンと突き放すように指示をする。
「ーーはい」
ことの流れからして従者を決める儀式だろう。
ぞんざいな扱いは慣れているし構わない・・だが・・
落胆する主の予想をいい意味で裏切ることを
目標とするかーー
「五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与えーー我の使い魔となせ・・」
呪文を唱え終わったかと思えば、キスされていた。
主の予想を裏切る前に私が先に驚かされるとは・・
左手が契約の影響か焼けるような痛みが走る。
「貴族の私とキスなんて普通ありえないんだから! 感謝しなさい!!」
顔を赤くしながら威張って素直じゃない・・微笑ましい主だな。
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