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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story3 アネモネの記憶
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を一切変えずにバンリが答える。

「クエストって、こんなに大変なんだぁ・・・」

初クエストで疲れたのか、エメラが肩で大きく息をしながら呟いた。

「魔道士として、クエストは基本中の基本だからな。これしきの事でへばっていたら、戦場の時魔力が持たないぞ。」
「大丈夫。エメラもすぐに慣れるよ。」
「分かった、ありがとう。」

エルザの言葉に納得し、ハッピーに頷きかける。

「おしっ!山の頂上まで・・・競争だァァア!」
「えぇっ!?」
「面白そうだな。」
「グレイ、服どうした?」
「うぉあ!いつの間にィ!?」

ナツの声にルーシィが驚嘆の声を上げ、グレイが賛同するが、イブキに服を脱いでる事を指摘されその場で飛び上がる。

「おっしゃァァア!走るぞーーーっ!」」
「って、ホントにやるんですかぁっ!?」
「ま、待って!僕もやるーっ!」

意気込むナツにウェンディがツッコミ、コテツが慌てて走る体勢になる。

「よぉーーーい・・・スタートォォォ!」

ハッピーの声と共にナツ、グレイ、エルザ、コテツ、アオイ、イブキが土埃を上げながら一斉に走り出した。もう6人の姿は見えなくなってしまった。

「うわぁ、皆速〜い。」
「・・・って、感心してる暇じゃないでしょっ!」
「急いで私達も行かないとっ!」
「ほら、早くしないとおいてくわよっ!」
「ナツー、待ってよーっ!」

ハッピーを先頭にシャルル、ウェンディ、ルーシィ、エメラと続いてナツ達を追って走り出した。そして、1人取り残されたバンリは表情を一切変えずに肩だけを竦めると、走らずに歩き出した。





―モミジ山 頂上―

「着いたーーーーーっ!」

走って頂上まで登り切ったナツは両腕を高く掲げて叫んだ。ナツの声が木霊する。

「ハァ・・ハァ・・・ちょっ、速すぎよぉ・・・ハァ、ハァ・・ハァ・・・」
「も・・もう・・・ハァ、ハァ、走れ、ま・・せん・・ハァ・・ハァ、ハァ・・・」

後から追いついたルーシィ達はその場に座り込んで乱れた呼吸を整える。

「ん?バンリは、どうした?」
「え・・・?う、うそ・・ハァ、ハァ・・一緒に、ハァ・・・走って・・ハァ、来てると・・思った、のに・・・ハァ、ハァ、ハァ・・・」

エルザが辺りを見回してバンリがいない事に気づき、ルーシィが走って来た道のりに視線を移すが、バンリの姿は見えない。

「心配要らねェよ。バンリは常に冷静沈着だ。走る必要がねェと思って、1人ゆっくり歩いて来てるはずだ。アイツが方向音痴じゃない限り、必ず頂上まで登ってくるはずだ。まっ、めちゃくちゃ頭のキレるアイツには100%有り得ねェ事だけどな。」

まるで自分の事を語るかのように、自信満々という文字を顔に浮かべながらイ
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