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無欠の刃
下忍編
似た者同士
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 一気に走りより、距離をつめる。カトナの挙動に、呆れたように息を吐いたサスケは、タズナのことを気にしながらも、カトナを追いかける。
 カトナの高温に熱された刀が振りおろされた瞬間、再不斬は素手でその刀を受け止める。
 じりじりと、肌を焼く音が体内に木霊する。
 ぼそりと、少し感嘆したような色を浮かべた目で、カトナは言う。

「…あつそ」
「ハッ、よくわかってんじゃねぇか!!」

 そうだ、熱い。だが、忍びがこんなことで動揺していられるわけない。
 再不斬の嘲笑うような表情が、苛立ったような色がにじむ。

「忍びを、なめるなよ!!」
「なめてるのは、貴方のほうだ!」

 怒鳴り付けられた声に負けられないくらいの大きさでそういいながら、カトナは大太刀を押し付け続ける。
 けれど、いつもよりも脆くなっているその刀は、熱とカトナの力に耐えきれず、


 ぼきりと、途中で折れた。


 「なっ!!」

 あんな無茶な扱いをしていたのだ。いつかは折れるだろうと思っていたが、しかし、今、ここでなくても…!!
 カカシが驚愕をしめし、再不斬が笑う。
 嘲笑うようなそんな笑みに、カトナは何も言わず、折れた刀を無視する。
 まるで要らないものであるように、己の大切な武器の、折れた切っ先を蹴り飛ばし、大太刀を後ろに投げると、一歩踏み出す。
 リーチ的には、再不斬の足の方が長い。けれど、この位置だと、カトナの手の方がカカシがはいっている水牢に近い。
 必死に、触れようと手を伸ばす。
 嫌な予感がした再不斬が印を結ぶよりも先に、


 人差し指が、水の表面に、触れた。


「!!」

 次の瞬間、再不斬は驚愕する。
 触れられただけなのに、その球体が破裂し、意思をもったかのように、水が千本の形態をとり、辺りに飛ぶ。

「なっ!?」

 そんな水の千本の一つが、再不斬の頬をかする。カカシが水牢から飛び出て、ごほっごほっと咳き込んだが、キレた再不斬の眼には、カトナしかうつらない。

 「よくやってくれたなぁ!!」

 そう怒鳴ると共に厳しい殺気をこめた再不斬の視線に、カトナの体が、無条件で震える。
 水の千本を避けながらも、最初に組んだ印を片手で結び続けていた再不斬は、チャクラをこめ、千本が当たらない位置にいて、息を吐いていたカトナの腹に首切り包丁を叩き込む。

 「っっ、あ!!」

 咄嗟に、反射で受け身はとったが、しかし、その衝撃は、殺しきれない!!
 カトナの体がなすがままに吹っ飛び、水に叩きつけられて、ごろごろと転がったかと思うと、カトナが触れていた水面にチャクラが生じ、渦巻きができる。
 さながら、蟻地獄のように。
 カトナを逃がさないようにと動き出す。
 咄嗟
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