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相州戦神館學園 八命陣×新世界より  邯鄲の世界より
第7話 四四八の怒り、神栖66町との対決
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 しかし四四八が最も感じた感情は周囲の町の人間に対する不快感だった。

 悲痛な叫びを上げるスクィーラをケダモノか何かだとしか思っていない。

 スクィーラに向けられている怒りは同じ人間に対してのソレではなかった。

 ケダモノ───。

 確かに見た目から言えばそうだろう。姿形は人間とはかけ離れ、ネズミの怪物を思わせるものだ。

 だがスクィーラにも四四八達普通の人間とさして変わらぬ感情、知性を持ち合わせている。明らかにこのレベルの知能を
持っている時点で牛や馬とは違う筈だ。

 ここまでの知性を持つ存在であればこの町の人間達に対して何らかの不満を抱いていたのではないだろうか?

 反乱とは言っていたが、何が目的で反乱を起こしたのだろうか?

 町の人間達がスクィーラに向ける感情───。

 四四八自身が最も嫌悪する思想からくるものに近かった。そう、怒りながらも相手のことをまるで見てはいないのだ。スクィーラの発する怒号を
嘲笑し、見下し、ケダモノの戯言と切って捨てている。

 今までスクィーラがどのような思いをしてきたのか、四四八はようやく理解できた。

 スクィーラの抱いていた感情を理解すると、四四八は夢から覚醒し、こう呟いた。

 「スクィーラ……、お前は……」



※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


 

 柊四四八達に自分の真実を見せてからはや一ヶ月が経った。

 にわかには信じられなかった。自分を、バケネズミを受け入れてくれる者がいるなど。

 これまで町の人間を神と畏れ、敬い従ってきた。ミノシロモドキの真実に触れなければ町の人間の道具にされている真実を知らない
一介のバケネズミとしての生を終えていただろう。

 町の人間達に勝利するには力が必要だった。自らのコロニーの女王であり生みの母に対して特殊な手術を施したりもした。

 子供を悪鬼し仕立て上げて町に対する攻撃に利用したりもした。全ては町の人間を排除する為だった。だがそれも失敗に終わった。

 同じバケネズミである奇狼丸が町の人間に味方したせいだ。同じバケネズミとして町の人間に不満を持っていたのは同じ筈だ。
 
 にも関わらずなぜ呪力者に従う道を選んだのだ。町の人間の庇護下、いや、圧制下でのコロニーの繁栄などいつ消されるかも分からない蝋燭の火と同じではないか。

 町の人間の気分次第でコロニーなど簡単に消される。そんな程度の存在としか思われていないのだ。

 こんな状況でコロニーの繁栄など出来るわけがない。道具のように扱われているだけの生に耐えられないからこそスクィーラは反旗を翻したのだ。

 しかし敗北し、挙句に十年後
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