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少年は魔人になるようです
第92話 少年達は黒幕とお話をするようです
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どね。この世界に来てから、どの場面でも僕達は彼女を簡単に

奪う事が出来た。それを態々紳士的に取引を持ち掛けているんだよ?」


当然、そんな取引には応じない。確かに言っている事は事実だろう。

『|完全なる世界』の目的が明日菜さんだなどと考えもしなかった僕は、殆ど明日菜さんを放って

力をつける事に終始していた。だけど、所詮は結果論だ。

こうして明日菜さんが連れ去られずここにいると言う事は、こいつらも動けなかったと言う事だ。


「……彼女に身寄りは居ない。彼女が居なくなって旧世界で困る人間もいないだろう。

元々彼女の麻帆良学園での八年間は偽りの人格・偽りの記憶。『人形』の上に張り付けられた、

薄っぺらな偽りの人生に過ぎ(ゴィン!)」

「へ?」


フェイトの話を断ち切り、テーブルを上へ蹴り飛ばし、そのまま殴りつける

ドグッ!!
「――その口を閉じろ、フェイト・アーウェルンクス。」

「血の気が多いね、ネギ・スプリングフィールド。」


僕の拳を当然の様に掴み、いやらしく笑う。ああ、やっぱりこいつは・・・気に食わない。

Side out


Side ―――

「答えは否だ、フェイト。」

「お姫様を渡すつもりはないんだね。そう言うと思っていたよ。」


拳を繰り出したまま、ネギは交渉決裂の意思をフェイトに叩き付ける。

が、フェイトはその答えを予見していたようで、座ったまま交渉を続ける意思を表す。

しかし二人が全く気にしていない様子で話す間に、打ち上げられたテーブルは不思議な事に真っ直ぐなまま

ネギの真上へと落ちて来る。


「あのー、テーブル……。」
カッ
「なら何をしに現れた?」

「話はまだある。座りなよネギ君。」


明日菜の注意に応える事無く、カップの中身を一滴も零さずテーブルを指一本で受け止めるネギ。

元々険悪だった2人であったが、更に空気を重くさせて着席する。

そして、その僅か1q離れた建物の影。様子を伺っていた千雨の所にまき絵と和美、そして何故か松永が

到着した。


「来たか、佐々木・朝倉。早かったな!あとなんでお前が居るんだ。」

「う、うん。私達はたまたま近くを歩いてたんだけど……。」

「これはこれは辛辣な。怨敵の首魁が現れたのであろう?戦闘になれば我輩の力はそこそこ役立つと

思ってこうして参上仕った次第なのだがね。」

「はいはい落ち武者は黙ってな。で、現状だが……相手はフェイト一人だ。

今はまだ平和的取引だとか言って話し合ってる。」


刹那以外の少女に素気無く扱われ、さしもの松永も少々落ち込んだ様子で三人を後ろから見守る。

二人が覗き
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