番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第4話
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・」
慈愛に満ちた表情でフェイトはなのはに笑いかけた。
「ありがとね、フェイトちゃん」
そしてなのははゲオルグに気持ちを伝えるきっかけをくれたフェイトに
感謝の言葉を伝えた。
しばらくその余韻に浸るかのような沈黙が続いたが、ふいになのはが
その沈黙を破った。
「ところで、なんでこんなことを聞きたかったの?」
今度はフェイトがなのはの問いに答える番だった。
フェイトは照れくさげに笑うと、ゆっくりと話し始めた。
「えっとね。 最近ある人と話すとすごく胸が苦しくなったり、
その人が他の女のひとと話してると腹が立ったりしてね、なんでかな?
って思ってたんだ。 で、なのはに相談したかったんだよ」
「そっかぁ・・・」
なのはは納得顔で頷きながら呟くようにそう言うと、一度目を閉じた。
しばらくしてその目が再び開かれたとき、なのはの顔には笑みが浮かんでいた。
「フェイトちゃんはその人のことが好きなんだね」
なのはの言葉にフェイトは恥ずかしげに頬を染めて小さく頷いた。
「うん・・・好き。 今、はっきり判ったよ」
一方、なのははニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべていた。
「で? そのフェイトちゃんが大好きな人って、誰なの?」
「ええっ!?」
なのはの問いに対してフェイトは裏返った声をあげ、顔を真っ赤にして俯いた。
そして何事かをもごもごと呟いたのち、ゆっくりと顔を上げて口を開きかけた。
「っていうか、シンクレアくんでしょ? フェイトちゃんが好きなの」
「えええええっ!!? なんで判ったのっ!?」
だが、何かを言いかけたフェイトの言葉を遮るようになのはは言う。
ずばりと自分の思い人を言い当てられ、フェイトは更に大きな声を上げた。
「うーん、なんとなくかな。 あのアジトの中であったことは聞いてたし、
わたし自身のことと重ね合わせて考えると、そうなのかなって。
確信はなかったけどね」
苦笑しながらフェイトの疑問に答えたなのはの言葉を聞き、
フェイトは照れくさそうに俯いていた。
そんな彼女に向けて、なのはは更に声を掛ける。
「フェイトちゃん。 シンクレアくんには気持ちを伝えるの?」
なのはの問いにフェイトは顔を上げ、そしてゆっくりと頷いた。
「うん。 シンクレアが受け入れてくれるかは判らないけど、
このあとアースラに戻ったら伝えるつもりだよ」
「そっか・・・」
少し恥ずかしそうに、だが晴れやかな顔で答えたフェイトに
なのはは優しく微笑んだ。
「うまくいくといいね」
「うん。 ありがとう、なのは」
それから2人は、10分ほどとりとめのない会話をしてから別れた。
なの
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