〜IF〜 分岐する未来
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る絵に書いたような幸せな家庭だったがそんや幸せは長くは続かなかった。
俺の実家で抗争があって親父と跡継ぎだった兄が死んだからだ。
急遽俺は実家に戻らなくてはいけなくなった。
彼女と何度も話し合いをした結果、俺は一人で実家に戻る決意をした。
巻き込みたくなかったからだ。彼女も、生まれたばかりの娘もな。
彼女との別れの挨拶は意外と短かった。
「またね…」ってな。
また場面が変わった。
俺が実家を継いでから3年。
俺はシマを荒らした敵対勢力を潰す為、『出入り』を行っていた。
信頼できる部下達を引き連れ、『害』を与える者達を駆逐していた。
俺の家は古くから続くヤクザだけあり代々受け継がれる鉄の掟と云われるものがある。
『弱きを助け、強きを挫く』
正義の味方……ではないが、偽善者の集団だったのは間違いない。
資金も悪徳業者を潰した物や祭りの屋台、マカオのカジノから吸い上げたものなど法に触れない事を前提に活動していた。
もちろん弱者から依頼されても基本は彼らからは直接吸い取らなかった。
警察もその辺は熟知しており持ちつ、持たれずの関係で共存していたんだ。
あの日までは。
その日、警察官僚が2人銃撃され死んだ。
警察は事件解決の為、自分達の有能さをアピールする為に早期解決にこだわり、ある組員を逮捕した。
他らならぬ、俺の部下を、な。
すぐに義理父に連絡を取ったが相手にされず、俺達の組は世間から非難された。
殺人犯の溜まり場というレッテルを貼られ、俺は人を信じられなくなっていた。
そんな時だった。
ずっと音信不通だった彼女から連絡がきたのは…。
娘はもう幼稚園に通う年齢になっていた。
彼女に似てるから将来は美人になる。そう確信していたが残念ながらなれなかった。
娘は殺された。
俺の部下だったある男に。
信じたくなかった。
だけど俺の元に送られてきた包みに娘の頭部が入っていたのを目の当たりにし、俺は信じるしかなかった。
それと同時に絶望した俺は残った部下を引き連れ娘の仇討ちに向かった。
元部下は組の情報を流し、あろうことか警察官僚を殺った組織に取り入りその試練として、何の罪もない娘を射殺しやがったんだ。
許せない。
そう思った俺は親父の遺品から大型拳銃、デザートイーグルを持ちだした。
敵対者を射殺しながら屋敷を進むと離れに元部下と何故か彼女がいた。
彼女は人質に取られていたんだ。
元部下は俺に武器を捨てろと言った。
だけど彼女は武器は捨てないでと叫んでいた。
俺はその場を動けなかった。
あの男は憎い。
だけどあの男のすぐ前には彼女がい
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