〜IF〜 分岐する未来
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」
突然、アリアに近づき隣りに並んだ女性がそう声をかけてきた。
「あんた、誰?」
アリアはその女性が着ている服が武偵高の制服に似ている物とわかるやいなや女性に訪ねた。
「遠山さん、平気ですか?」
アリアの質問には答えずに俺に声をかけてきたこの人を俺はよく知っている。
光に以前紹介されて面識があるからだ。
俺が武偵高内で唯一ヒステリアモードにならない人だ。
「平気です。茶々丸さん」
通信科2年の絡繰茶々丸。
雪姫先生の遠縁ということになっているがどうみても人間じゃない。
どうやって武偵登録したのか凄く不思議だ。
見た目完全にロボットなんだけどな。
噂ではよく装備科の超先輩や葉加瀬先輩の実験室に出入りしているらしい。
「よかったです。ここの子猫に餌をあげにきたら遠山さんが運河に落ちたので…。
ご無事で何よりです」
「あ、あんたこの人知ってんの?」
アリアがそう聞いてきたのでいきさつを話した。
「ふうん。通信科の武偵なのね。
ランクは?」
「Sです」
茶々丸さん、Sなのかー。それは知らなかった。
茶々丸さんが持ってきた猫缶を子猫に与えると子猫はおとなしくなった。
「ではわたしはそろそろ戻ります。
今日八神さんはマスターの所にいますのでご心配なく」
そう言って茶々丸さんは帰っていった。
後には俺とアリアと子猫だけが残った。
その後。
教務科で依頼の報告をしていると教務科の扉が開かれ、何故かボロボロ姿になった光が入ってきた。
心配して声をかけると。
「雪姫が……雪姫に殺される……」
ガタガタ震え怯えていた。
一体何があったんだ?
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「…ろ」
ん?声が聴こえる。
「…きろ」
何だ?さっきより近く感じる。
「起きんか??」
「ッ??」
ガバッ___耳元で大声で叫ばれたせいで変な感じがする。
耳鳴りが酷い。
こんな不快な起こし方をする奴は彼女しかいないな。
そう思い顔を上げて俺を起こした奴を見ると彼女はトレードマークの腰まで伸ばした黒いストレートヘアーと頭頂部にあるアホ毛を揺らし、俺の顔を覗きこんできた。
「まったく、いつまで寝てんのよ!」
「いいだろ。昨日の残業で疲れてんだよ」
たまの休みくらい寝かせろよ…そんな風に思いながら寝返りをうつと彼女は…。
「あ〜も〜いい加減起きなさいよ??」
このままでは拉致があかない。そう思った彼女は俺を起こす為の秘策を用意していた。
……。
静かだな。諦めたのか?
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