〜IF〜 分岐する未来
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次に文句を言い放った。
「どうやって入ったんだ」
金次はそう言いながら俺を睨んできたので誤解を解くことにした。
「俺は知らない。
俺が来た時にはすでに中にいた」
「じゃあ、どうやって……」
どうやって入ったんだと金次が聞く前にアリアは「あたしは武偵よ」と無い胸をはって言った。アリアの事だ。
どうせピッキングかカードキーを偽造したんだろう。
「カードキー造ったのよ」
「偽造すんなよ」
「レディを玄関先で待ちぼうけさせる気だったの?許せないわ!」
「逆ギレするような奴はレディとは呼ばないぞ、でぼちん」
「でぼちん?」
「額のデカイ女のことだ」
「あたしのチャームポイントがわからないなんて!あんたいよいよ本格的に人類失格ね」
金次にそう言ったアリアはイタリアの雑誌にモデルとして載ったことを自慢げに話すと鼻歌を歌いながら鏡に視線を戻した。
金次は洗面所に行き手を洗いながら「さすがは貴族様。身だしなみにもお気を遣われていらっしゃるわけだ」と嫌味ったらしくアリアに言った。
するとアリアは……。
「……あたしのことを調べたわね?」
何故か嬉しそうな表情を浮かべ金次がいる洗面所に入って行った。
俺はそんな2人が入った洗面所をチラッと見て関わる必要はないなと判断し、視線を新聞に戻した。
「ふむふむ、国民的アイドルK泥酔して公園で全裸……そういやこんなのあったな」
懐かしい事件や文化芸能の記事を読んでいると洗面所が騒がしくなった。
うるさいな。何を騒いでんだあいつらは。
「だから、あれは不可抗力だっつってんだろ!それにそこまでのことはしてねぇ!」
「うっせぇーなー!何を騒いでんだよ?」
うるさいので仕方なく洗面所に行くとアリアは。
「ミツル。あんたは認めるわよね?」
「なんの話だよ??」
「なんか、アリアの奴が初めて犯人を逃がしたんだと」
「へぇー。金次をかー」
「ちょっと待て!さらっと俺を犯人呼ばわりすんな!」
「確か99回連続逮捕してたんだろー。
金次を捕まえるんなら手伝うけど?」
「俺は犯罪者じゃねぇ!」
「……2人よ」
「2人?」
「あたしが逃がした犯人はあんた達2人よ!」
「「ちょっと待て!金次(光)はともかく、俺は犯罪者じゃねえ!」」
まったく、失礼な奴だな。金次の馬鹿はともかく俺が犯罪なんてするわけないだろ。
「強隈したじゃないあたしに!あんなケダモノみたいなマネしといて、しらばっくれるつもり??このウジ虫共!」
「「だからあれは不可抗力だってんだろうが??」」
あれは事故だ。悪いのは脱がせた俺じゃなく、脱がす原因を作った金次だ。
「なあ、俺悪くないよなー親友?」
「ああ。ただの事故だしなー心の友よー」
うんうん。だよな。
そうだよな。
という
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