暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
下忍編
強敵=
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 サクラの声が響き渡った瞬間、行動をし終えたばかりのカトナとサスケが、同時に動いた。
 放置されていた短刀が、淡い光を放った、と思うと、それは走り出したカトナの鞘のなかにある。
 信じられない様な光景。しかし、カトナは全く動揺せず、短刀が鞘におさめられたと思った次の瞬間、カトナがその柄を流れるような動作でつかみ、彼ら二人の間に入り、一人の右腕と、もう一人の左腕を同時に切った。
 居合、抜刀術。受けたものならば、分かる流麗な動作。
 痛みに一瞬思考を停止させ、行動を鈍らせた二人の頭に、サスケの足がのせられる。二人が頭を動かし、サスケのその足を落とそうとしたが、直前でチャクラで接着したその足は離れない。
 どころか、腕で頭を掴んだのと同等、いやそれ以上の力で、その二人の頭が自分の意思とは関係なく引き寄せられ、同時に勢いよく、がんっ、とぶつけさせられる。
 頭がくらりと、衝撃で眩暈がした二人が倒れ込みかけた時。

 「貴方達は悪いことをした」

 カトナがぬいた短刀が、男の一人の足の腱を切り、そして、もう一人の男の太ももに苦無が突き刺される。次の瞬間、カトナは短刀を放り投げ、放置すると、足の腱を切った方の男の傷を踏みつける。
 傷口に砂がぬりこまれる。塩じゃないとはいえ、尋常じゃない痛さ。
 激痛で一人が倒れたが、カトナはそいつを見捨て、苦無を太ももに突き刺された男の腹部に拳を叩き込み、もう片方の足をふみつけ、小さく彼女は零した。

 「私の仲間を、傷付けようとした…万死に値する」

 そういうとと共に、カトナは眼球に苦無をつき刺し、男が血涙を流しているのを見ながら、もう一度、苦無を振りかぶろうとし、自分の腕を掴まれる感触を感じ、吐き捨てる。

「先生、くるの、遅い」
「…カトナ、やりすぎだぞ」

 腕を止められたカトナは、その言葉に何も返さず、振り返り様、無理やりカカシの顔を掴み、自分に目線を合わせると、彼の怪我がないことを確認する。

「心配、した」
「え」
「謝罪、要求」
「あっ、うん。すみません…」

 よしっとでもいうように腕を組み、納得した様子を見せたカトナは、自分の鞘に短刀が収まっていることを確認すると、足の腱を切られたうえに、サスケに首に苦無を当てられて、身動きが取れない忍者の上に座る。
 どかりと座られた男は、うぐっという声を漏らした瞬間、カトナは絶妙な力加減で男の体を踏みつけ、体重をかける。

「尋問、しよっか」
「サクラ、幻術は出来るか?」
「アカデミーで習ったものだけど…」
「それだけでも十分だろう」

 慣れた様子で(ただしサクラは少しだけびくびくしながらも)カトナは男の口に、朝、カカシに使っていた紫の薬―痺れ薬を放り込むと、サスケは男の身ぐるみをはがし、携帯してい
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