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機動6課副部隊長の憂鬱な日々(リメイク版)
第1話
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くんのことをそこまで高く評価しているのに、
 なんで本人の意思に任せるんですか?
 1佐の権限があれば要求をはねつけることもできるんやないですか?」

はやての問いに対してヨシオカでフンと鼻を鳴らした。

「お前が怖いから、と言ったら笑うか?」

「はい!?」

ヨシオカの言葉があまりにも意外だったはやては、素っ頓狂な声を上げて
目を見開いていた。

「そこまで驚かなくていい」

ヨシオカははやてがそこまで驚くとは思っていなかったために、
予想外に大きな反応を見せたことに対して苦笑した。

「いや、ビックリしますって。 情報部の1佐さんがこんな小娘を怖がるなんて。
 というか、なんで私なんかが怖いとか言うてはるんですか?」

自失からいち早く復帰したはやては、ヨシオカに訝しげな目を向けて尋ねた。

「私なんかって言うけどな、お前はSSランクの魔導師で上級キャリア試験を
 パスした2佐なんだ。 しかもバックには統幕議長がいる。
 俺のように、勤続年数だけでこの地位まで登ってきたような人間にとっちゃ
 お前さんは怖くて仕方ないんだよ」

「はあ、そんなもんですか・・・」

はやてはヨシオカの言ったことに対して完全に納得してはいなかった。
それがありありと判る言葉に、ヨシオカは思わず苦笑する。
だがすぐにその表情を引っ込めると、再び鋭い目をはやてに向けた。

「ところで八神。お前わざわざ新しく部隊なんぞ作って何をするつもりだ?」

「私が管理局で仕事をし始めたころから何度か発生してるレリック事件って
 あるじゃないですか。 あれを追おうと思っとるんですよ」

「ふぅん・・・」

はやての言葉にヨシオカは顎を撫でるようにしながら目を伏せる。
その様子を見ながらはやては内心の緊張を押し隠すのに必死だった。

(何を見通されてるか判らへんからなあ、この人・・・)

そんなはやての心の動きを知ってか知らずか、ヨシオカは再び鋭い目を向けた。

「捜査部に所属しているお前なら、わざわざ実戦部隊を作るような
 面倒をかけなくても追えるんじゃないのか?
 仮に戦闘が必要な事態になっても他の部隊に応援を要請すればいいだけだしな」

「うーん、なんて言うたらええんでしょうねぇ・・・」

はやてはヨシオカの指摘に対して、少し考え込むようなそぶりを見せる。
しばらくして、下に向けていた目線をヨシオカの顔に戻した。

「捜査部なんてとこにおるといろんな犯罪に出くわすんですけどね、
 どうにも管理局の動き方って鈍いと思うんですよ。 腰が重いというか。
 そのせいで被害が大きくなったっていうのも何度か見てきたんで
 もうちょっと機動的に動けるような仕組みにしたいなぁとは思って
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